夏が近づくとあの独特の苦みが恋しくなる、沖縄の定番料理「ゴーヤーチャンプルー」。
そんな夏の味にピンチが迫っています。
神奈川県にある沖縄料理店。
ゴーヤーがふんだんに使われたゴーヤーチャンプルーは人気の定番メニューです。
浅倉美恩キャスター:
おいしいです!苦すぎなくて他の食材とすごくマッチしています。夏が来たー!って感じがします。
このゴーヤーチャンプルーを楽しみに来たお客さんは「おいしいです。ゴーヤー毎日食べてます」「とってもおいしいです。ゴーヤーがたくさん入ってて、私にとってここが1番おいしい、今まで食べた中で」と話しました。
そんなゴーヤーに迫る危機とは。
沖縄県内で今、ゴーヤーやスイカなどを食い荒らす被害を与えているのがセグロウリミバエです。
体長わずか8mmの小さな外来種。
そのサイズに似つかわしくない脅威から、“8ミリの悪魔”とも呼ばれています。
2024年3月に名護市で初めて確認されて以降、6月16日時点で19市町村まで拡大し続けています。
こうした被害を防ごうと、農林水産省は2025年4月から緊急防除を実施。
ゴーヤーやスイカなど、対象の農作物を沖縄本島の外へ持ち出すことを制限しました。
生産者が島の外へ出荷する際には、検査への合格が必要です。
沖縄県産のゴーヤーを売りにしている関東の沖縄料理店からは不安の声が。
沖縄料理 あしびなー・春野安弘さん:
今害虫が発生して、なかなか本土の方に送れないっていうことで、少なくなってるんですよ。本土に一匹も持ち込ませないという農林水産省の指示。沖縄の店やって、30年以上やってて、産地直送・沖縄産のゴーヤーを売りにしてるので困る。
セグロウリミバエの根絶に向け、沖縄県では「不妊虫」の本格的な放飼を開始。
名護市には不妊化したさなぎ約2万匹が入ったかごを設置しました。
さらに10月にはヘリコプターを使って広い範囲に「不妊虫」を放つ予定で、拡大の封じ込めに懸命な取り組みが続いています。
害虫を持ち出し、被害を広げないために沖縄観光の際にも注意が必要です。