梅雨空が続く中、洗濯物がなかなか乾きにくいことや生乾き臭に困っている人も多いのではないでしょうか。専門家に気になる洗濯物の「臭い」を防ぐ洗い方のポイントを聞きました。さらに、コインランドリーの最新機能も紹介します。
■洗濯の悩み「乾かない」「生乾き臭」
真夏のような暑さから一転、再び梅雨空が戻った長野県内。梅雨前線が停滞し、今週の県内は雨が続く見込みです。
復活したジメジメ、ムシムシ。悩ましいのが「洗濯物」です。
気象情報サイト「ウェザーニュース」によりますと、梅雨時期の洗濯の悩みの第1位は「乾かない」。全体の40%です。次に「生乾き臭」と「部屋干しで室内ジメジメ」が続きます。
■臭いの原因は「汚れ」
乾かない洗濯物―。
生乾きの嫌な臭いが広がるのを避けるにはどうしたらいいのでしょうか?
訪ねたのは、南箕輪村の「センタクアトリエ」。「洗濯王子」の愛称で知られる、伊那市のクリーニング店3代目・中村祐一さんにポイントを聞きました。
“洗濯王子”こと・中村祐一さん:
「嫌な臭いの原因というのは、洗濯しても落としきれていない汚れが原因。『菌の餌』となる汚れをきちんと落とすと臭わなくなる」
中村さんによると、臭いの原因となるのは洗濯物に残った「汚れ」。
この「汚れ」を菌が食べ、フンをすることで臭うように―。
つまり「汚れ」をしっかり落とすことが「臭い予防」になるのです。そこでポイントとなるのが、
“洗濯王子”こと・中村祐一さん:
「ポイントが3つの量に気を付けること。1つは衣類の量、入れすぎない。2つ目は水の量。最後3つ目が洗剤の量」
「衣類」、「水」、「洗剤」の3つを適切な量で洗うことが重要だそうです。
■衣類、水、洗剤の3つを適切な量に
1つ目、洗濯機に入れる「衣類」の量は、
“洗濯王子”こと・中村祐一さん:
「衣類の量は入れすぎないように。だいたい洗濯槽の6割くらい」
衣類の量は、洗濯槽の6割から7割ほど。入れすぎてしまうと、衣類が動かず、十分に洗えません。
ドラム式の場合は、ドラムのおよそ半分が理想。衣類を回転させ上から下に落とす「たたき洗い」を効果的にするためには十分な空間が必要なのです。
2つ目、「水」の量。
“洗濯王子”こと・中村祐一さん:
「今、水が入るのが止まって(洗濯機が)回り出したんですけど、これで止めて見てみると、こんな感じ」
洗濯物が水面から出ている状態です。
“洗濯王子”こと・中村祐一さん:
「洗濯物が水面より下にあって、きちんと水流が起こる状態じゃないときれいに洗えない。この状態だと全然水が足りていない」
最近の洗濯機は節水タイプが主流。しっかり汚れを落とすには、通常よりも1、2段階多い水量に設定するのがおすすめだそうです。
■「すすぎ」は3回を推奨
3つ目は「洗剤」の量。洗濯物や水の量に合わせ、洗剤に記載された既定の分量を入れます。
ドラムは衣類の量、縦型は水の量に合わせる―。
多くても少なくても、十分な効果が発揮されません。
衣類、水、洗剤の「3つの量」に気を付けた上で、さらに注意してほしいのが「すすぎ」です。
“洗濯王子”こと・中村祐一さん:
「すすぎが足りない人が増えていて、そのすすぎきれなかった汚れが臭いの原因になっている」
中村さんが推奨するのは「すすぎ3回」。汚れや洗剤が残っては臭いの元。これをしっかり落とすためです。
■表面積を広げ、湿度を下げる
続いて、部屋干しのコツも聞きました。
“洗濯王子”こと・中村祐一さん:
「1つは表面積を広げて干す。あとは湿度を下げるのがポイント」
洗濯物が乾いた空気に多く触れるようにするため、シャツは襟を立てたり、ボタンを外したりして表面積を広げます。ズボンは裏返して、ポケットの中も空気に触れるようにしましょう。
洗濯物同士の間隔も空けます。で風を送ったり、換気扇のそばで干したりして湿った空気が滞らないようにしましょう。
また早く乾かすには、エアコンの除湿機能を活用するのも効果的です。
洗濯家・中村祐一さん:
「きちんと汚れが落ちた服というのは着ていて気持ちがいいですし、きれいで清潔な服を梅雨でも着てほしいな」
■コインランドリーを活用者も増加
一方、手軽に乾燥を済ませようと、梅雨時はコインランドリーを活用する人も増えています。
ブルースカイランドリースーパーバイザー・林範親さん:
「雨が続くと、どうしても(洗濯物が)乾ききらないお客さまに乾燥機のご利用を多くいただいています」
市内から:
「便利ですね。布団みたいなものとか、厚いものは家でやると時間かかるし、他の洗濯物に支障をきたす」
市内から:
「部屋干しといってもなかなか思うように乾燥できないので、乾燥機かけた方がふんわりというか、きっちり(乾燥)できるので、生乾きだなという心配がないので、コインランドリー楽ですよね」
洗濯と乾燥だけでなく、「消臭・抗菌」をするコースもあります。
こちらのコインランドリーでは、自宅で洗濯しにくい布団の丸洗いも。
■敷布団を15分でリフレッシュ
さらに、最新機能を教えてもらいました。
ブルースカイランドリースーパーバイザー・林範親さん:
「こちら、敷布団専用のリフレッシュスチーマーと乾燥機になっております」
こちらは、敷布団を丸洗いするのではなくスチームの力で洗浄し乾燥することもできる機械。
使い方は簡単。まず、敷布団を専用の台車に乗せ、バンドで固定します。そのまま機械の中に入れ料金を支払い、「スチーム」のボタンを押すとー。
120度の高温スチームが出てきます。その後、15分ほどで消臭・除菌・乾燥が終了します。
スチームを当てる前の敷布団と比べると布団が膨らみ、厚みが出ました。
(記者リポート)
「こちらがスチームを当てた布団です。厚みが出ました。ふかふかとして、ぐっすりと眠れそうです」
ブルースカイランドリースーパーバイザー・林範親さん:
「外で干しても、ジメジメしている時期だとしっかり乾いているのかもよくわからない。ダニもまだまだ増える時期でありますので、お布団のメンテナンスをしていただきますと、非常にすっきりとした気分でお過ごしいただけるかな」
乾かない、嫌な臭い、梅雨時の洗濯の悩み。ポイントを抑えて、汚れをしっかり落とし、臭いを防ぐ洗濯方法や、コインランドリーの活用で快適に乗り切りたいですね。