全国最年長の長唄の師匠をお祝いです。
長崎くんちの本踊を演奏で支える松永鐵文歌師匠が108歳の誕生日を迎え、22日に記念の演奏会が開かれました。
長崎市民会館で開かれた「松永鐵文歌 茶寿記念演奏会」です。
歌舞伎の伴奏として生まれた三味線音楽「長唄」の演奏会で、長崎ぶらぶら節など30曲が披露されました。
この会は全国最年長の鐵文歌師匠の誕生日を祝おうと企画されたもので、松永流の家元をはじめ各地の演奏者が長崎に集まりました。
会場には700人を超える人たちが訪れ、長唄に耳を傾けました。
「あなたの誕生会。御家元も来てるよ」
松永鐵文歌こと、大黒ちか子さんは1917年、大正6年生まれの108歳です。
兵庫県淡路島に生を受け、小学生のとき、養子先の岡山で三味線と長唄を始めました。
その後、広島で芸妓になり、長崎に移住しました。
鐡文歌師匠
「ここがもう地割れするという、それ位(芸妓時代)三味線弾かされた。だからここにもこんなに引っ込んでいるでしょ?押えているから」
長崎くんちには半世紀以上関わっていて、長唄の社中「四芳会」を立ち上げ多くの弟子を輩出、本踊を演奏で支え続けています。
松永流家元八世 松永忠五郎さん
「松永流だけでなく、音楽界全体にとって生き字引みたいな方がいると非常に助かることも多い。我々も励みになる」
弟子たちは師匠の長生きを祝うとともにその教えを受け継ぐことを誓っていました。