沖縄は23日に、20万人あまりが犠牲となった沖縄戦から80年の慰霊の日を迎えました。
追悼式には長崎から被爆者の田中重光さんも参列しました。
沖縄全戦没者追悼式は、23日正午から沖縄県糸満市摩文仁の平和祈念公園で行われました。
式には、石破総理のほか、国連軍縮担当上級代表の中満泉 事務次長と、長崎の被爆者で日本被団協の代表委員 田中重光さんが初めて参列しました。
玉城デニー 沖縄県知事
「戦後80年は1つの通過点です。私はたとえ、すぐに変化はなくてもこの沖縄から平和を発信し続け、行動することが世界平和に繋がるものと信じているのです」
玉城デニー知事は複雑さを増す安全保障環境にも言及し、長崎、広島と連携して核軍縮と核兵器廃絶に向けた取り組みを進める考えを示しました。
追悼式を前に、22日に田中さんは玉城知事と会談しました。
玉城知事
「ずっと続けてこられたことに対する敬意はいうこと、言葉にできないと感銘を受けました」
田中重光さん
「核兵器の使用の選択肢もあるんだ、と述べているということは私たちは許すことができない」
玉城知事
「核という一つの我々が廃絶していくべき対象としてしっかり声に出していかないと。声に出さないことは暗黙の了解と受け取られかねませんから」
戦後80年が経ち、沖縄では追悼施設の展示をめぐる政治家の発言から記憶の継承のあり方が改めて注目されています。