都議会議員選挙は明暗が分かれました。
政治部デスクが選んだ注目の“都議選10大ニュース”を解説していきます。参院選の行方はどうなっていくのでしょうか。

22日に投開票が行われた東京都議会議員選挙。
7月に予定される参院選の前哨戦ともされていましたが、フジテレビ政治部・高田圭太デスクは「自民党にとってはとんでもない数字だと思う」と話しました。
高田デスクが注目した“都議選10大ニュース”とは。

まずは小池都知事率いる都民ファーストの会が31議席を獲得。第一党に返り咲きました。

東京都・小池百合子知事:
国際情勢が大変厳しい中で、一人一人、都民の皆さま方の共感を得ることができたというのが都民ファーストの会の候補者の成果ではなかったかなと思います。

続いて、自民党が大敗。
追加公認した無所属候補を含めても過去最低の21議席。

フジテレビ政治部・高田圭太デスク:
(Q.原因について)1つは都議会自民党の裏金問題。もう1つは選挙戦に入ってから直前に出た自民党の公約いわゆる“1人2万円”、給付金が「ばらまきではないのか」「減税の方が良かったのではないか」と批判を浴びて。小泉進次郎さんの効果で自民党が党勢回復するという見方もあったんですが、結果的に小泉さんが応援に行った小平市選挙区も負けて、小泉効果が現れなかった。

そして、与党の公明党も重要な選挙区を落とし、3議席を失う結果に。

フジテレビ政治部・高田圭太デスク:
その場所というのが問題で、1つは新宿区。支持団体のある創価学会の本部のある、いわゆるお膝元。もう1つ、大田区ももともと創価学会の名誉会長のお膝元だった。今回痛い敗戦になったと言える。

一方、野党の立憲民主党は5議席プラスの17議席に増加。
高田デスクは「食料品の消費税ゼロは一定の効果があった」と分析。

これに対し、共産党のマイナス5議席。
高田デスクは「組織の高齢化が影響したのではないか」と分析。

そして、高田デスクは「自民党が国民に信頼されづらくなっている状況を反映して、野党各党への票の分散につながったのではないのか」としています。

次に、初めての議席となる9議席を獲得した国民民主党。
しかし、高田デスクは「もっと伸ばせたのではないか」とみています。

フジテレビ政治部・高田圭太デスク:
山尾志桜里さんの公認問題のゴタゴタや玉木代表のコメに関する発言などで勢いがそがれて、躍進とはいえ9議席にとどまった。

最大の番狂わせとなったのは千代田区選挙区です。

千代田区では、政治団体「減税党」党首・無所属・新人の佐藤沙織里氏が都民ファーストの会の現職・平氏と自民党候補を退けて初当選。
街頭演説では「日本はね、日本人でやってけるんですよ。底力があるんですよ。千代田が動けば東京が動く、東京が動けば日本が動くんですよ皆様」と訴えました。

さらに、参政党が都議選で初めて3議席を獲得。

こうした新勢力の躍進について、高田デスクは「自民党などの保守政党では不満足だという中で、参政党に流れた票がある。市民派の候補への期待も集まっている」と分析しています。

そうした中、0議席に終わったれいわ新選組。
山本太郎代表が東京に来なかったことが影響したとの見方があります。

そして最後は、石丸伸二代表率いる再生の道。
候補者42人を擁立しましたが、全員落選という結果となりました。

フジテレビ政治部・高田圭太デスク:
今回の地方議会は「あくまでチェック機関である」という論理で、いまひとつ都民には刺さらなかった。

では、今回の都議選を受け、7月の参院選の行方はどう占えるのでしょうか。

フジテレビ政治部・高田圭太デスク:
国政的な視点からすると、今回都民ファーストに入れた人たちの票をどの党が取るか、これが参院選の焦点になる。どういった政策を打ち出せばその票を取れるかというのが、参院選に向けた各党の戦略の1つの要になるかもしれない。

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