国内最大級のお菓子展、新たな可能性を広げる新提案に迫りました。

18日、横浜・みなとみらいで開催された大手総合商社、丸紅の子会社でお菓子の卸会社・山星屋が主催する国内最大級のお菓子展「アリスタフェア2025」。

35回目の2025年は過去最多。
出展メーカー189社、約4900もの商品が一同に集結しました。

山星屋マーケティング部長・山名広之さん:
新商品の定着が非常に低い。1年後に残っているのは5%~10%くらい。抱えている課題は新商品の定着。ロングセラー商品の育成が課題。

生活必需品ではなく嗜好(しこう)品であるお菓子。
販売促進の鍵は“ついで買い”にあるといいます。

そこで今回の展示会では、あるものを組み合わせることでお菓子の新たな可能性を引き出す提案をしています。

その一つが、「お菓子」と「料理」を組み合わせたレシピを考案して購買を促す方法です。

かりんとうを砕いて、バターを乗せるだけで完成の「かりんとうトースト」。
他にもおせんべいを使った炊き込みご飯や、鍋の素にチータラを入れた「チーしゃぶ」など食卓の一品になるようなものばかり。

料理に応じて生鮮売り場や乳製品売り場などに、一緒にお菓子を配置することを想定しています。

山星屋マーケティングリーダー・山田梨央さん
今まで青果売り場・野菜売り場の方に置いていたのが、例えばドライフルーツが多かったと思うが、「青果売り場にグミを一緒に売りましょう」という提案をしている。

山星屋では食品と一緒に買いたいお菓子、つまり“ついで買い”される確率の高いお菓子を調査。
他にもパンとついで買いされることが多いの、はビスケットやチョコレートと判明。

例えば、オフィスで食べるときのために手が汚れづらく持ち歩きがしやすい、パウチタイプのものを同じ売り場に置くことを勧めます。

一般的なスーパーでお菓子の置かれる割合は商品全体の約5%。
そこであるスーパーが売り場改革に乗り出しお菓子の割合を増やしたところ、ついで買い効果で店舗全体の売り上げが増加したといいます。

おいしいだけじゃない。
お菓子が秘める新たな可能性の拡大に挑む山星屋が目指すところは。

山星屋マーケティング部長・山名広之さん:
いま消費者のニーズが多様化しているので、それをいかに早く察知して、我々とメーカーで商品開発して、消費者に届けていくかがポイント。それがいかに成長していくかが我々の使命。

ついつい買っちゃうお菓子が経済、そして心にも潤いを与えるのかもしれません。