広島の被爆者がイギリス・ロンドンを訪れました。「ユース非核特使」として活動する孫とともに、若い世代へ核兵器廃絶を訴えました。
外務省の被爆80年事業の一環でロンドンで訪れたのは被爆者の八幡照子さんと飯田国彦さんです。
講演会で、被爆当時3歳だった飯田さんは孤児となり様々な後遺症に苦しんだ経験を語り、原爆の悲惨さを訴えました。
八幡さんも8歳のとき広島で経験した「あの日」の記憶を英語で会場に語り掛けます。
【八幡照子さん】
「その時、突然、空全体が閃光を放ち、青みがかった白に照らされました」
八幡さんの隣にいるのは被爆体験を継承する「ユース非核大使」として活動する孫の恵さんです。
前日に行われた現地の大学生と対話するイベントにもそろって出席。八幡さんは若い世代に「核廃絶に力を入れてたくさんの人と思いを共有し、自分ごととして平和を築いて欲しい」と訴え、恵さんは被爆3世の責任として八幡さんの経験を世界に広げていきたいと話しました。
【日本について学ぶイギリスの学生】
「とてもよかった。これまで被爆者自身の体験を学んではきましたが、教科書とは全然違いました」
【八幡照子さん】
「世界の核保有国は自分たちで(核兵器を)なくしていこうという危機感を持ってほしい」
【八幡さんの孫・恵さん】
「世界の平和と核廃絶のために次世代に語り継ぐのはとても大切だと思う」
八幡さんらは今後、ポーランドを訪問し、講演会や現地の若者との交流イベントに参加する予定です。