東京・山手線の電車内で13日、帰宅ラッシュの混雑を狙ってバッグから財布を抜き取ろうとしたロシア人の男が、警戒中の鉄道警察隊に現行犯逮捕された。男は容疑を否認しているが、2023年以降に約20回出入国し、計14件のスリ被害が報告されていた。

スリ犯行は捜査員たちから丸見え

東京・新宿警察署で15日、カメラが捉えたのは、ロシア国籍のシェムシュケビチ・ビタリー容疑者(46)だ。

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スリの現場はJR山手線で、13日、夕方の帰宅ラッシュで混み合う車内で起きた。

バッグを持った男性の目の前に立ったビタリー容疑者は、手元が見えないよう、服を腕にかけた。そして、もう片方の手をバッグのポケットに入れたその時だった。

後ろから、2人の鉄道警察隊が取り押さえた。犯行は、捜査員たちから丸見えだったのだ。

窃盗未遂で現行犯逮捕されたビタリー容疑者は、「何も悪いことはしていない。カバンのチャックが閉まっていて、取れるはずがない」と、容疑を否認した。

20回出入国重ね…急増するスリ被害

しかし警視庁は、以前からビタリー容疑者を警戒していたという。

2023年から約20回出入国を繰り返しており、その間に決まってスリが発生し、14件の被害が報告されていた。

6月6日にも被害があり警視庁が警戒する中、ビタリー容疑者が目の前で犯行に及んだ。

警視庁によると、スリの被害は5月末の時点で127件で、既に2024年の同じ時期の1.6倍に上り、急増している。
(「イット!」6月16日放送より)

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