随意契約で放出された政府備蓄米の販売が、山陰両県でも12日から始まりました。
山陰でも高止まりが続くコメの価格にどのような影響を与えるか、注目されます。

政府備蓄米の販売を始めたのは、イオングループのスーパー「フジ」が運営する米子市と出雲市の2つの店舗などです。

田中祐一朗記者:
午前7時半ですが、店の前にはズラッと人が並んでいます。

米子市のスーパー「ザ・ビッグ」淀江店では、ひと家族一袋に制限しての販売で、混乱を避けるため開店前の整理券配布には約200人が列を作りました。

買い物客:
朝5時ごろから(並んだ)。普段新米を食べているから、「古古米」はどんなものかなと思って。

買い物客:
「(列の人が)多いなと思って。安いね5キロ2000円なら。

午前8時の開店と同時に、5キロ入りの備蓄米が客一人ひとりに手渡されていきました。この店では2022年産の備蓄米、いわゆる「古古米」5キロ入り1袋を2138円で販売しました。

買い物客:
きょう食べようと思っています。安くて嬉しい。

買い物客:
買いに行くのを頼まれていた。何とか買えてよかった。今までが高かったので、この値段は非常に助かる。

この店では、用意した500袋が開店から約3時間経った午前11時ごろに完売したということです。

フジ・塩冶雅弘執行役員:
今後、なかなかまだ見通しは立てられないが調達をしっかりやって、できるだけ適正な価格でお客様に提供できるよう進めていきたい。

この会社では今後、運営するすべての店舗で備蓄米の販売を目指すとともに、通常の銘柄米についても適正な価格の適正化に努めたい、としています。

一方、島根県内で販売を始めた松江市のドラッグストア「コスモス」でも、2022年産の備蓄米が店頭に並びました。
「コスモス」では5キロ入り1袋を1980円で販売。

山陰両県の系列店43店舗で1店舗あたり40袋を用意した、ということです。

コスモス薬局 吉野祐司エリア長:
これまで問い合わせは少なからずあった。ようやくお客様にお届けできる状況になり嬉しく思っている。

混乱を避けるため、販売を知らせる事前告知はしていなかった、ということですが、客の反応は…。

買い物客:
(売っているとは)思わなかったです。いろいろスーパーを回っているけど、意外な喜びです。備蓄米を一度は食べてみようかなと。

宍道正五記者:
備蓄米の隣には銘柄米が並んでいます。

島根県産の銘柄米は、いぜん1袋5キロ4000円台で販売されていて、備蓄米との価格差は2倍以上ありますが…。

宍道正五記者:
開店から1時間が経過しましたが、備蓄米は半分が売れました。

開店から1時間で売れた備蓄米は、用意した40袋の半分の20袋。
この間、銘柄米はわずかに1袋売れていました。

コスモス薬局 吉野祐司エリア長:
精米次第、順次入荷している。ぜひ慌てることなく買いに来てほしい。

こうして山陰でも始まった政府備蓄米の販売。銘柄米など高止まりが続くコメの価格にどのような影響を与えるのか、注目されます。

TSKさんいん中央テレビ
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