住友生命保険の元女性職員が、うその投資話で顧客から現金をだまし取っていた問題の続報。会社側が、元女性職員を「刑事告発」する方針を固めたことがわかった。
この問題は、住友生命保険山形支社新庄支部の50代の元女性営業職員が、「高金利の融資枠がある」などと架空の投資話を持ちかけ、顧客から現金をだまし取っていたもの。
元職員は、2015年11月~2024年8月にかけて、顧客10人以上から2千数百万円をだまし取ったことを認め、2025年1月末に依願退職している。
会社の調べに対し、元職員は「生活費などに充てていた」などと話し、被害額のうち約930万円を返済したが、残りは会社側が元職員に代わって弁済を続けていた。
うその投資話以外にも、元職員は顧客など28人に銀行や消費者金融のカードを作らせ、2800万円を不正に引き出していた疑いも持たれている。
住友生命保険は投資話の被害についてすでに調査を終えていて、警察に刑事告発する方針を固めた理由について、「全額弁済し、被害者への対応に一定のめどがついたため」としている。
元職員に数百万円をだまし取られた男性は、「元職員からはいまだに謝罪がなく、刑事事件として捜査のメスが入るのを望んでいた。信用を裏切る不正行為を決して許してはならない」と話している。
住友生命保険は、週明けに調査結果や今後の対応について公表する方針。