1日の入場者が10万人を超える大阪・関西万博ですが…

【医師】「どこでけがした?」
【来場者】「すぐそこ。前につんのめった」
【来場者】「腫れがひどくて…。20分歩いて駅まで行くのがつらくて…」

ケガをした人や体調不良を訴える人々も。さらには…

「意識なし、呼吸なしです。外国人とのことです」

緊迫の場面も!

「ストレッチャー通ってます!」

華やかな万博の舞台裏で来場者の“万が一”に備える「診療所」に密着しました。

開幕から2か月が過ぎようとする大阪・関西万博。

西側のゲートを入ってすぐ、ぐるーっと回りこんだ先にあるのが…会場内に3つある診療所の一つ。

大阪府内の医療機関から派遣された医師や看護師が急病人などの診察や応急処置に当たります。

■70代の男性の指から出血 会場に到着した直後に転んでケガ

何もなければないに越したことはない診療所ですが…朝から雨が降り続くこの日。

「西ゲート診療所クラークです」

愛知県から団体ツアーで訪れていた70代の男性。指から血が出ているようですが…

【看護師】「どこでこけた?」
【来場者】「通路。バス停から来るときに」

バスで会場に到着した直後に転んでケガをしたとのこと。

【看護師】「結構パックリいってるんでね…。先生に診てもらったほうが良い」
【来場者】「いいよ、いいよ、ばい菌入ってもいかんしね」

念のため医師に診てもらうと…

【大阪市立総合医療センター・吉野智美医師】「洗ったら腫れていないので縫ったりまではしなくていいと思います」

消毒と傷の処置で診察は終了。

【来場者】「大事にいたらんでよかった」

■「外国人の男性が倒れ意識がない」との連絡が

「診療所」では、点滴や軽い傷の処置などを無料で受けることができる一方、検査などはできないため、医師の判断で一般の医療機関に移す事もあります。

【大阪市立総合医療センター・吉野智美医師】「ここは限られた資機材ですし、その方にかかりつきになるとほかの方診れないので」

「韓国館 意識なし。外国人とのことです。医師出動になります」

「外国人の男性が倒れ意識がない」との連絡。一気に緊迫します。男性は雨の中、韓国パビリオンの行列に並んでいる時に気を失い、倒れたのです。

医師が到着した時には意識を取り戻していましたが、念のため会場外の病院に運ばれることに…。

「道空けてください、ストレッチャー通ってます」

【大阪大学医学部附属病院・辻本拓眞医師】「迷走神経反射というやつ校長先生の長い話を聞いてたら倒れる女の子がいたりするが、一般にイメージするならそれ。他の病気がないかとか倒れた時、頭を打ってる可能性も否定できないので、こちらとしては原因を精査するために会場外の(医療機関に)搬送します」

■夕方までに西ゲート診療所を利用したのは7人

この後も雨で滑って転んだ人などが続々と…

この日、夕方までに西ゲート診療所を利用したのは7人でした。

【大阪市立総合医療センター・吉野智美医師】「きょうは重症の人がいなくて無事終わりそうでよかった。入場やパビリオンの待ち時間も大変かと思うので、どうしても我慢できなくてなったら診療所を活用いただいて」

これから夏本番、熱中症への対応などでも忙しくなりそうです。

(関西テレビ「newsランナー」2025年6月12日放送)

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