いま物議を醸しているこの写真。福岡市内の小学校の給食です。
メニューは、麦ごはん、春キャベツの味噌汁、牛乳、そして唐揚げが1個。
担当者はこのメニューについて、「市の基準の600kcalはちゃんと満たしている」としていて、唐揚げ1個については、「児童の配膳であったり、調理の手間などを考慮し、昭和50年代から大きめの1個で提供していて、物価高騰により個数や大きさを変更したものではない」ということです。
11日放送の関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」 に出演した橋下徹氏は、「給食は見た目ではなく、栄養だ」と強調しました。
■「給食、見た目じゃありません。栄養です」と橋下氏
【橋下徹氏】「僕も大阪市長の時に散々こういう声をいただきまして、大阪市の給食がとにかくに素晴らしいって。給食、見た目じゃありません。栄養です。週単位での献立です。子どもたちにこれ以上、700、800 kcal なんか食べさせたら、僕みたいに脂肪だらけの体になるから。もちろんいろんな意見あると思うんですけど、基準通りって言ってるんですが、栄養素とか考えた上で給食って提供してるんですよ。
多分お味噌汁の具材はたくさんだと思います。見た目じゃなくて、栄養素で考えてもらえないですかね。
唐揚げだってお皿の大きさはあると思いますよ。多分、唐揚げ弁当にしたら結構な唐揚げの大きさじゃない?あと、小学校低学年用の給食じゃない?どう?大人にとってはちょっと足りないですね」
■「限られた給食費でトータル1カ月のメニューを立てるのはむちゃくちゃ難しい」
ちなみにほかの日の給食メニューはこちらです。
▼麦ごはん、キーマカレー、野菜のじゃこ炒め、牛乳
▼八女茶ロールパン、ナポリタン、ごぼうサラダ、牛乳
▼麦ごはん、アジの南蛮漬け、中華スープ、味付け煮干し、牛乳
【橋下徹氏】「給食って本当にものすごく少ない予算で、限られた給食費で、トータル1カ月のメニューを立てる。むちゃくちゃ難しいですよ。だから1日唐揚げ1個という日もある」
【青木源太キャスター】「予算っておっしゃいますけど、私、納税者としては、子どもたちの給食に使うんだったらいいですよ。潤沢に使ってもらって」
■「高額所得者に負担してもらわないと物価高に対応できなくなる」
【橋下徹氏】「吉村さん、こういう声が出てます。予算を費やすところは費やしていいと思うんですけど、問題なのは、今『給食無償化』っていうことで、保護者からお金を取らない。しかも、高額所得者の方からお金を取らないってことをやると、税金ばっかりでやらなきゃいけないから、物価高に対応できなくなるんですよ。お金を持ってる人から費用を取って、物価高対策とかそういうところにも、お金がある人のお金を当てるとか」
【青木源太キャスター】「私は反対ですね。だって子どもは関係ないじゃないですか、平等でいいんですよ。親の高額所得者同士はいっぱい払えばそれはいいと思いますけど、子供は別に給食はみんな同じでいいんじゃないですか?」
【橋下徹氏】「子供がお金を払ってるわけではないじゃないですか。お金を払うのは親だから。これは給食に限らず、社会保障費から何から考えても、お金を持っている人が負担をするってことをやらないと、給食だけじゃなくて、医療費だったり授業料だったり、全部高額所得者まで無償にしてって国もあります。
教育でいうと、例えば制服代とか修学旅行代とか、ありとあらゆるものに関して、お金がなかなか苦しい家庭の人がいるので、高額所得者の人が負担しながら、ちょっと余裕があるんだったら、そういうところに回してあげた方が良いのかなと僕は思いますけども。まあいろんな意見があって、ここでは全部均一にっていう意見が多かったですね」
給食の変遷を見ていきたいと思います。
まず明治22年はおにぎり、鮭、漬物といった和食。昭和に入ると、昭和27年にはコッペパンが登場しました。およそ30年後、昭和58年にグラタン、ツイストパン、サラダ、みかん、牛乳とかなりメニューも増えました。
平成に入ると、おかずに工夫が凝らされるようになりました。カシューナッツと鶏肉の炒めものが登場しました。サラダもシンプルなサラダじゃなく、キャベツとツナの冷菜です。みかんもついています。
■居残り給食で「好き嫌い全くないです。今は無理強いはだめね」と橋下氏
【橋下徹氏】「給食は僕らの頃は食べ終わるまで、机を一人だけ端の方に持っていかれてたんだけど、今は絶対だめだから。でも残しても良いって、それ教育上どうなの。乗り越えなきゃいけないんじゃない。アレルギーは抜きにしても、苦手なもの残してもいいんですか?うちでは、子どもに無理強いして食べさせてました」
【青木源太キャスター】「先ほどの観点でいうと、唐揚げ1個だとテンションが下がって楽しくないかも知れない。食事というのは、みんなで和気あいあいと食べたほうが空気はいいじゃないですか。そういう観点で言うと、無理強いはちょっと違うのかなと」
【橋下徹氏】「でも大人になってこれはいやだ、あれはいやだ、これは食べられないとか…」
【青木源太キャスター】「多分そこはもう家庭の問題だと思います。それぞれの家庭の教育だから」
【橋下徹氏】「無理強いはオッケーってこと?」
【青木源太キャスター】「家ではいいんじゃないですか。それぞれの家庭で」
【橋下徹氏】「あれで(居残り給食で)結構僕は乗り越えられました。今、好き嫌い全くないです。当時は嫌だったけど、あの無理強いがあったから今の僕があると思って。今は無理強いはだめね」
(関西テレビ「旬感LIVEとれたてっ!」2025年6月11日放送)