6月10日は時の記念日です。この日に合わせて毎年ユニークな時計を手作りする男性が手がけた2025年の仕掛け時計とは?
部屋に並べられた個性的な時計の数々。
静岡県浜松市のゆるキャラ「家康くん」の形をしたものや、メダカが泳ぐ水槽が付いているものもあります。
これらの作品は浜松市中央区の”時計おじさん”こと黒田清孝さんのコレクションです。
落合健悟 記者:
2025年、時計おじさんが時の記念日に向けてつくった時計がこちら。時計の上には石のようなものもありますが、一体どんな時計なんでしょうか?
毎年、その一年を表すゼンマイ仕掛けの時計を自作している黒田さん。
2025年のテーマを聞いてみると…
黒田清孝さん(79):
これは万博です。ただ、1970年の万博を見に行った時の印象に残っているものを取り入れて作りました。一番(印象に)残ったのは月の石ですね
いま開かれている大阪・関西万博…ではなく1970年の大阪万博です。
3時間並んで見たという月の石が時計の上に。
大枠は当時展示されていた人間洗濯機の形にしていて、3時間ごとに人が中に入っていきます。
黒田清孝さん(79):
これ(人間洗濯機)は向こうに行って見て、見上げるくらい大きかった気がしたんですけどね
文字盤の下には動く歩道、振り子には万博からブームが始まったという缶コーヒーの飾りが。
いまでも当時のことを思い出すほどだといいます。
黒田さんの作品には忙しい人にもアナログな時計のようにのんびり過ごしてほしいという思いが込められています。
黒田清孝さん(79):
時間通りに動くというよりも。仕事は別ですけどね。普段は2分・3分は(遅れても)良いと思いますけどね。キチキチやらなくても
黒田さんはこれからも「時を忘れる時計」をつくり続けます。