日本大学・重量挙部の元監督で教授だった男が授業料などが免除される予定だった入学・入部予定者の保護者から学費をだまし取った疑いで警視庁が逮捕しました。

警視庁が詐欺の疑いで逮捕したのは日本大学・生物資源科学部元教授で重量挙部監督だった難波謙二容疑者(63)です。

難波容疑者は2022年12月、当時入学・入部予定者4人の保護者から学費名目であわせて現金205万円をだまし取った疑いがもたれています。

難波容疑者は、日大に入学し重量挙部に入部予定で入学金や授業料、施設設備資金などが免除される奨学金制度の対象者や保護者に「免除は2年目からで初年度は支払いが必要」などと嘘の説明をして部の口座に振り込ませ、騙し取った金を私的に利用していたとみられています。

FNNの取材に応じた元部員の男性は入学が決まった際に難波容疑者の部下にあたるコーチから連絡があり、現金100万円近くを振り込んだと話しています。

日大重量挙げ部の元部員の男性は、FNNの取材に「大学1年目のみ授業料を入金すればというかたちで実際は免除されたということを知らずに支払わされました。請求書は来たんですけど、何も知らなかったので、その通りに払うものだと思いました。(監督やコーチから)謝罪などがあったわけではないので不満です」と証言しました。

日本大学の調査によりますと、2005年以降で、少なくとも部員58人から5300万円以上を騙し取ったことが確認されています。

難波容疑者は1988年から重量挙部のコーチに就任し2000年に監督に就任して以降、20年以上にわたり監督を務めていました。

警視庁は難波容疑者が監督という立場を悪用し、長年にわたり入学・入部予定の高校生から不正な請求を繰り返していたとみて全容解明を進める方針です。

フジテレビ
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社会部
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