ウクライナとロシアは6月2日に行った直接交渉での合意に基づき、捕虜交換を実施したと発表しました。
ウクライナのゼレンスキー大統領は9日、自身のSNSでロシア側と捕虜交換を実施したと明らかにしました。
今回の捕虜交換では、負傷兵や25歳未満の若い兵士が対象で、「今後、数日間にわたり段階的におこなわれる」としています。
一方、ロシア国防省も9日、ウクライナとの間で25歳未満の兵士が捕虜交換が実施され、兵士らは隣国ベラルーシに移送され医療支援を受けたあと、ロシアに帰国すると発表しました。
初日に交換された人数は明らかにされていませんが、「同数」としています。
6月2日のイスタンブールでの交渉では、1000人から1200人の身柄を交換することで合意していて、数日かけて行われるものとみられます。
和平交渉をめぐり、人道面での取引は前進する一方で、停戦条件は両者の主張に隔たりが大きく実現の見通しは立っていません。
こうした中、ロシアのペスコフ大統領報道官は9日、ロシア軍がウクライナ東部ドニプロペトロウスク州へ進軍しているとした上で、「緩衝地帯を作るためだ」とその目的について説明しました。
ロシアは占領地を拡大し、交渉を優位に進める狙いもあると見られます。
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