6月5日からはじまった、南相馬市立総合病院附属小高診療所での眼科診療。
近所から訪れた平田明男さんは、小高に帰還してからも遠くの眼科に通わざるを得ず再開を心待ちにしていたと。「もしかすると緑内障に移行する可能性があるから定期検診してくれと。車の運転が中心ですから、目が見えないのではどうしようもない」と平田さんはいう。
東京電力・福島第一原発から20キロ圏内にある小高区は、原発事故を受けて一時立ち入りが制限。地区で唯一眼科診療を行っていた病院も閉院となり、避難指示が解除されてからも眼科の空白が続いていた。
「被災地の医療を取り戻したい」とやってきた山田成明医師は、今後も月3回ここで診療を行う。「ここは機械もあまり無いですし、患者さんの話をお聞きしつつできる事をしながら。不便を感じているのが実情だったと思いますけれど、なるべくご協力できる事があればしたいと思っております」と語った。
小高の未来にさす光をしっかりと見つめてもらうために。地域の目を守っていく。