2025年2月、山形市内のコンビニエンスストアの駐車場で高齢者をひいて死亡させた男の裁判で、山形地裁は執行猶予つきの有罪判決を言い渡した。
判決を受けたのは、山形市江南の無職・関口隆被告(56)。
起訴状によると、関口被告は2025年2月、山形市のコンビニの駐車場で、安全確認が不十分なままピックアップトラックをバックさせ、当時88歳の男性をひいて死亡させた過失運転致死の罪に問われている。
山形地方裁判所で9日に開かれた判決公判で、島田壮一郎裁判官は「歩行者がいることが容易に想像できるコンビニの駐車場で後方・左右の確認の基本的な注意義務を怠った過失は軽くない」「被害者の恐怖や苦痛、遺族の悲しみは非常に大きい」と指摘した。
その上で、「被告が反省し、被害者遺族に向き合う姿勢を見せていることや、任意保険によって適正な賠償がされると見込まれる」として、検察側の求刑通り禁錮1年4カ月・執行猶予3年の有罪判決を言い渡した。
また「ひき逃げ」の疑いについては、検察が4月30日付けで不起訴処分としている。