山林火災で被災した岩手県大船渡市三陸町の綾里地区で、6月9日、今シーズンのウニ漁が始まりました。
火災で道具を失った漁師には地元の漁協が支援しています。
大船渡市三陸町綾里では9日午前5時半の解禁にあわせて、漁船が一斉に漁場へ繰り出しました。
2025年は一部の漁業者が山林火災で道具を失ったため、地元の漁協が道具を調達したうえで、9日の解禁を迎えました。
漁業者は箱メガネをのぞきながら、網を使って海底からウニをすくいあげていましたが、海藻が多く茂っているとしてこんな声も聞かれました。
漁業者
「天然のワカメや海藻が多く、そのためなのかウニはあまり見えなかった」
こちらの漁業者の女性は山林火災での避難後に夫を亡くしました。
夫を亡くした漁業者
「車で寝たりしていたから…」
女性は夫に代わって息子と久しぶりにウニ漁に出ました。
息子
「おやじより上手、かじ取りが」
夫を亡くした漁業者
「ウニはポロポロ、いつもより少ない」
綾里地区の6月15日までのウニの取引価格は、最高値が1キロ1万6900円で、2024年より3600円高くなっています。
ウニ漁は8月まで行われます。