家の炊飯器でコメを美味しく炊く方法を専門家に聞いた。予約炊飯は夏場は8時間以内を推奨、コメの浸水や蒸らしは今の炊飯器では工程に含まれるため不要だという。家電量販店には約100種の炊飯器が並び、真空の力で炊けるモデルや、食後に感想を入力すると炊き方を調整して、食感を最適化できるモデルも紹介された。
最新炊飯器は「真空圧力機能」が人気
毎日、コメのニュースを耳にするが、備蓄米でもそうでなくてもコメを美味しく食べたいところだ。

「保温」でコメは痛まないのかなど、美味しく食べるために今、知っておきたいポイントをプロに聞いた。今、売れている炊飯器も取材した。
ヤマダデンキLABI東京八重洲店に並んでいたのは、約100種類の炊飯器だ。今の売れ筋を聞いた。第2位は圧力IH炊飯ジャー炎舞焚き(5.5合)7万4000円だ。※当時の店頭価格

ヤマダデンキ LABI東京八重洲・大館昌裕さん:
お客様によって硬いお米、柔らかいお米、色々な食感好みというのもあるかと思います。そうなった時に色々な炊き分けができるモデル。
食後に「硬さ」や「粘り」の感想を入力すると、次から炊き方を調整してコメの食感を最適化できる。最大81通りの炊き方の中から自分好みに仕上がる。これなら備蓄米も一番美味しい状態で食べられそうだ。そして、気になる1位は真空圧力IH炊飯器炎匠炊き(5.5合)4万8180円だ。※当時の店頭価格

ヤマダデンキ LABI東京八重洲・大館昌裕さん:
真空の力を使って、お米を炊くことができるモデルになってます。
真空状態にして釜やコメ自体から空気を抜くことによって、コメが水を吸収しやすくなり、炊き上がりがもちもちとした食感になる仕組みだ。
他にも、50種類の銘柄を炊き分けることができるものなど、様々な機能のある炊飯器が登場していて、価格帯は3万〜5万円のものが人気だという。
コメの浸水や蒸らしは不要
竹俣紅キャスター:
こんなに種類があるんですね。

遠藤玲子キャスター:
機能がいっぱいで使いこなせないような気がするんですが、でも皆さんこれだけこだわりがあって、美味しく食べたいってことですよね。
竹俣キャスター:
最新の売れ筋も気になる一方で、みなさんは家の炊飯器は使いこなせているか聞きました。
街の人:
お米も高いんで、保温を連続で3日とかやっちゃう。品質というか、安全性は大丈夫なのかな。
街の人:
蓋開けて、銀色の丸い部分が付いているんですけど、それを毎回洗った方がいいのか。未だによく分かっていない感じ。
街の人:
果たして寿命があるのかどうか。どれくらい使えるのかは全然分からない。
竹俣キャスター:
そこで、炊飯器大手の象印マホービンの吉田さんに聞きました。まずは疑問の1つ目、朝セットして夕方に炊き上がる「予約炊飯」は、衛生的には大丈夫なのでしょうか。
象印マホービン 商品企画部・吉田理矩さん:
13時間ぐらいが目安。特に夏場だと8時間を目安に、8時間以内での予約をお願いしますと伝えている。

竹俣キャスター:
炊飯器の中は部屋の気温の影響を受けなさそうだと思いがちだが、長くなりそうな場合、これからの季節は部屋を涼しくしたり、冷や水に浸けておくのがおすすめだそうです。
そして、疑問の2つ目は、炊く前の「浸水」時間はどれくらいなのか、そもそも必要なのかです。ふっくらしたコメにするには、炊く前にしっかりと水に浸すのが大事だと言われたことありませんか?
SPキャスター中村竜太郎さん:
そうやって教わるんだけど、実際にやってみると結構難しいんですよ。

竹俣キャスター:
しかし今は、その必要はないんです。一般的な炊飯器には「浸水工程」が含まれているので、洗米したら直ぐにスイッチONでOK。また、炊き上がりも子供の頃炊飯器から音が鳴り走って行くと、親に「まだ蒸らしているから開けたらだめ!」と言われたことありませんか?
でも今は違うんです。今の炊飯器は「蒸らし」も工程に含まれているため、炊飯が終了したらすぐにフタをあけてご飯をかき混ぜて大丈夫です。最後に街の人の声も多くあった「買い換えのタイミング」を聞きました。
象印マホービン 商品企画部・吉田理矩さん:
買い替えの頻度としては7年くらい。内釜の剥がれとかもそうですし、あとは炊飯器が上手く動かなくなったとか、美味しく炊けなくなってきたり、そういったところは買い換えの目途になって来るかと思います。

竹俣キャスター:
他にも使いがちな「保温機能」ですが、吉田さんによると各メーカーが定めている保温時間内であれば美味しさはキープできるそうです。象印の場合は、12時間〜40時間が目安となります。それ以上の保温は、水分が抜けてパサつきが出たり黄色くなってしまうということです。
また、上についている内蓋は、水分がついた状態で放置すると菌が繁殖し、酸味のある臭いが発生してしまうので、使用後は毎回洗うことが大事です。
SNSでよく見かける「炊飯調理」だが、一般的な炊飯器では機種によっては釜が焦げ付いたり、蒸気経路がふさがって吹きこぼれなど故障につながるという。皆さんも、是非確認してみて欲しい。
(「イット!」6月6日放送より)