今週は「歯と口の健康週間」です。
子どもたちの間で、口をうまく閉じられない、かむ・飲み込むのが苦手などの症状が増えている中、お口のケアと健康について取材しました。
神奈川・海老名市と地元の歯科医師会が開催した、歯と口の健康週間の市民向けイベント。
海老名市歯科医師会・鈴木彰監事:
歯がきれいになるということは、口だけではなくて体全体の健康につながることを皆さんに知っていただきたい。
会場には子供連れの家族も見られました。
子供がかんでいたのはちょっと変わったガム。
実はこれはそしゃく能力、かむ力を測るための専用ガムなんです。
株式会社ロッテ 広報部 噛むことPR課・坂ノ下典正課長:
1秒間に1回、1分間ガムをかむことによって緑色のガムが赤色に変わっていくんですけど、赤色の度合いで簡単にかむ力を測ることができる。
合図とともに子供たちは1分間、真剣にガムをかみ続けます。
ガムの色が緑から赤へ。
赤くなるほど、かむ力がしっかりしている証拠です。
こちらは咬合(こうごう)力、物をかみしめる力を測る機械。
今、子供の口の働きについて注意が必要なケースがあるといいます。
鈴木監事は「口をポカーンと開けている。口腔(こうくう)機能が十分にできていない子供が増えてきているという問題」と話します。
かむ、飲み込む、鼻で呼吸するなどの基本的な機能が十分に発達していない口腔機能発達不全症。
お口ぽかんもその一つで、3歳から12歳の子供の3割以上に見られるといいます。
口の機能が発達しない原因について専門家は…。
神奈川歯科大学 歯学部 小児歯科学講座・仲井雪絵教授:
特に口を使った遊び。吹き戻しとか風車でフーッと吹くとかそういったものが、昔よりは今の子供たちは減ったということも一因といわれている。
こうした状態を放置すると歯並びや、かみ合わせだけでなく将来の健康リスクにもつながる可能性が。
仲井教授は「お口ポカンの開いている状態が非常に気になるとか、必要な治療があれば早めに受けることが大事」と言います。
お口のケアは体の健康への第一歩。
この機会に、歯と口の健康を見直してみませんか。