災害で停電が発生したとき、自宅で人工呼吸器を使っている人たちは自力で電源を確保する必要があります。こうした医療的ケアが必要な人を支援しようと、車やトラックから電気を供給する「電源ドナー」の公開実験が行われました。
実験は仙台市宮城野区にある中古車販売店で行われ、車を運ぶトラックと乗用車、軽乗用車の3台が使用されました。
電源ドナーは長時間、停電したとき、人工呼吸器など生命維持に電力を必要とする人に電気を供給する企業のことで、県内では5社が参加し8カ所の拠点があります。
実験では、3台とも十分な電力を供給できることがわかりました。6日は医療的ケアを受ける人とその家族も立ち会い、実験の様子を見届けました。
医療的ケア者の母 高橋実和子さん
「近くにそういう企業がたくさんあったら、こっちは使えないけれど、こっちは使えるというような選択肢があるというのが、とても大事だと思う。より多くの企業が参加してくれるとありがたい」
電源ドナーになったタックス宮城野 伊藤一樹経営企画部長
「ハードルの低い、簡単に導入できるものと今回分かったので、きょうのデモンストレーションを社員で共有して、しっかり対応できるようにしていければ」
電源ドナーを企画、運営する会社は県内の参加企業をさらに増やしていきたいとしています。