埼玉・草加市で2日、象牙販売店元代表の男と家族3人が象牙の取引を巡って逮捕された。4人はゾウの牙を「マンモスの牙」と偽り、国への登録を行わずにネットで販売していた。
取り調べに対し、容疑者は「タバコのポイ捨てレベルだろうと思っていた」と供述している。
マンモス装い象牙密売…家族4人逮捕
「マンモスの牙」と偽って、象牙を売った男ら家族4人が逮捕された。

大きな耳と大きな牙を持ち、絶滅の恐れがある「ゾウ」。このゾウの牙を巡り、2日逮捕されたのは埼玉・草加市の「醍醐象牙店」元代表の醍醐信昌容疑者(58)とその家族、醍醐昌勝容疑者(84)、醍醐みどり容疑者(54)、醍醐昌馬容疑者(27)だ。
4人はゾウの牙を「マンモスの牙」や「象牙風」と表記を偽り、ネットで販売していたとみられている。

国際希少野生動物に指定されているゾウは、象牙などの国内取引が原則規制されていて、国への製造販売事業の登録や「管理表」の作成など、法規制に基づいて管理された場合に限り売買が認められている。
醍醐容疑者らは、分割したゾウの牙を保管する際に必要な「管理表」を作成していなかった疑いが持たれている。
取り調べに対し、醍醐容疑者は「たばこのポイ捨てレベルだろうと思って、警察が動くと思ってなかった。年間1億円くらい稼いでた」と供述している。
規制外のマンモス牙が象牙の隠れ蓑に
条約などで取引が規制されている「ゾウの牙」。

一方「マンモスの牙」は絶滅したため、売買は規制されていないという。

今回の事件について、ゾウなどの保護活動を行っている環境団体「トラ・ゾウ保護基金」の坂本雅行事務局長は、「特別な知識のない方が外見から区別するのは難しい。マンモスが象牙の隠れ蓑になる恐れがある」と話している。
(「イット!」6月4日放送より)
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