シンガポールを訪問中の中谷防衛相は「アジア安全保障会議」で演説し、「共通の価値を共有する各国の連携強化」を呼びかけました。
「シャングリラ会合」とも呼ばれ、アジアや太平洋地域の国防相らが出席している会議で中谷防衛相は、中国を念頭に懸念を表明しました。
中谷防衛相は「この地域には、透明性を欠いた核戦力を含む軍事力の急激な増強や警備艇、軍艦の哨戒、監視など挑発的な軍事活動の増加をしております」と述べました。
その上で、「防衛分野の信頼関係の維持の大きな障害となっている」と指摘しました。
また、「共通の利益と価値を共有する各国が自主的な取り組みの間で協力と連携を強化し相乗効果を生み出す」ことが重要として、「OCEAN」との理念を打ち出しました。
その後、アメリカのヘグセス国防長官と会談し、サイバー分野での連携の強化などで一致しました。
一方、関税交渉のカードとして防衛装備品の購入が浮上していますが、中谷防衛相は記者団に「防衛力の抜本的強化は日本の判断と責任で進める」と強調し、「基本的には、そのことを伝えた」と説明しました。
