今年も相次ぐ遭難。登山アプリ運営会社と通信大手KDDIは携帯電話が通じない「圏外」の場所でも位置情報を送れるサービスを目指しています。5月30日は実証実験を行いました。
スマートフォンに届いたのは、「圏外」のエリアで遭難した人からの救助を求めるメッセージ。登山アプリ「ヤマレコ」と通信大手「KDDI」、県警が行った実証実験です。
県内で相次ぐ山岳遭難。2024年1年間で遭難者は過去最多の350人。死亡は50人に上りました。
登山道には電波が届かない場所も多く、連絡が取れず、救助の初動が遅れるケースもあるといいます。
今回、使ったのはKDDIの衛星とスマートフォンを直接結ぶサービス「スターリンクダイレクト」。圏外の場所からでも「ヤマレコ」のアプリを通じて救助要請や位置情報を家族などにリアルタイムで送ることができます。
けがの有無や「滑落」などの原因も伝えられるため、連絡を受けた人は詳細な状況を警察に通報でき、迅速な救助作業につながります。
県警山岳遭難救助隊・岸本俊朗隊長:
「これだけ正確な情報が初期段階で入っていればスムーズに救助ができるかなと」
ヤマレコ・的場一峰代表取締役:
「できるだけそこの(救助開始までの)期間を短くして、1人でも多くの方が助かるようになればいい」
「ヤマレコ」では2025年、夏のサービス開始を目指しているということです。