1965(昭和40)年に始まった「松代群発地震」から今年で60年。防災への意識を新たにしてもらおうと、長野市にある気象庁の地震観測所で31日、7年ぶりに見学会が開かれました。

長野市松代町にある気象庁の松代地震観測所は、80年前の太平洋戦争末期にいわゆる「本土決戦」をにらんで作られた施設を利用しています。

31日の見学会は午前と午後の3回開かれ、午前の部には30人が参加しました。案内された畳の間は、昭和天皇のために作られた「天皇御座所予定地跡」です。

案内:
「80年前の当時の物は天井と欄間、それから床の間です」

総延長2.6キロに及んだ地下壕の跡では、1949(昭和24)年から地震などの観測が行われています。見学者は、地震計やひずみ計について説明を受けました。

観測所に置かれた機器は、1965(昭和40)年から5年間続いた「松代群発地震」でも貴重なデータを残しました。

説明にあたった長野地方気象台の職員:
「長野県でも4月に震度5弱の地震があったように、いつどこで地震が発生するかわかりません。日頃からの備えをもう一度確認していただきたいということで見学会を企画しました」

見学会に参加した地元の70代女性:
「松代群発地震は小学生の時にランドセルを背負って歩いている時に地割れを見ました。地震の恐ろしさというのをもう一度見直して、自分の家の家具の固定も改めてやりたいと思いました」

長野放送
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