工事費の高騰で着工が遅れている、鹿児島市のセンテラス天文館前の電車通りをまたぐ新しいアーケードについて、2025年7月に着工し、2026年9月に完成する予定であることが分かりました。
轟木康陽記者
「こちらは鹿児島市電の停留場があり、多くの人が行き交うセンテラス天文館前です。ここにアーケードが出来ると空からの雨や灰などをしのぐことができます」
鹿児島市の商業施設、センテラス天文館前です。
28日、午前11時ごろ、鹿児島市電の利用者や買い物客など、横断歩道を利用する多くの人の姿がありました。
電車通りをまたぐアーケードは、地元の商店街を中心に構成される実行委員会が、買い物客や観光客の回遊性向上のために6、7年ほど前から構想していました。
アーケードは長さ約30メートル、幅約20メートル、高さは約13メートルで、当初、2024年8月に着工して、2025年1月に完成する予定でした。
しかし、約2億6000万円と見込んでいた整備費が、工事費の高騰の影響で4億円以上の見通しとなり、整備費の確保が難しく着工の見通しすら立たない状況が続いていました。
鹿児島市によりますと、国からの追加の補助金、約1億620万円と企業からの寄付金などで整備費をまかなえる見通しになり、2025年7月に着工し、2026年9月の完成を目指すとしています。
鹿児島市金生町では2021年に、鹿児島銀行本店と山形屋の間を結ぶアーケードが完成しています。
天文館の大通りをつなぐ新たなアーケードの整備に、県民からは早くも期待の声が聞かれました。
街の人
「利用する人はいいんじゃないですか」
「灰が降るでしょ。だからいいと思う。ここがつながれば大体天文館を回るでしょ。いつも使っている身としては便利かな」
「日差しが強い鹿児島なので、屋根というか日差しが隠れるのはありがたい。鹿児島は灰が多いので助かる」
工事の施工業者の公募は6月から始まる予定です。
天文館電車通りジョイントアーケード 整備実行委員会・牧野田栄一委員長
「一番強いのはほっとした気持ち。そもそも市民の皆様方からこういうものがあったらよいというのがアーケードの話だったので、きちっと実現できるのがうれしい。電車通りを挟んで2つの街みたいな印象があったかもしれないけど、これで一体化して中心市街地のエリアが皆さんにとって1つの大きな商業エリアと認識してもらうのが一番うれしい」