20年にわたる運転を終えた鹿児島市の風力発電施設「牟礼ケ岡ウインドファーム」。
30日は発電に使っていた風車の解体作業が行われました。
県内では初めての工法で行われた解体の様子をご覧ください。
鹿児島市宮之浦町にある「牟礼ヶ岡ウインドファーム」。
高さ約90メートルの風車8基が立ち並び、一般家庭の約5000世帯分にあたる、年間約1万5000メガワットアワーを発電。
2005年から20年にわたって風力発電を行ってきました。
しかし、国が一定の期間、一定の価格で電力を買い取る「FIT制度」の終了や、施設の老朽化、整備部品の調達が困難になったことなどが重なり、2025年2月に運転を休止。
風車の解体作業に踏み切ることになりました。
林佳伸記者
「今回、解体される風力発電の風車になります。まもなく解体のため本体を転倒させます」
解体に採用されたのは風車を転倒させる工法です。
県内で初めて採用されました。
風車が転倒する方向にあらかじめ盛り土を設置し、ブレードと呼ばれる風車の羽を撤去。
風車の根元部分を切断し、盛り土の上に正確に転倒させます。
一般的なクレーンを用いる工法と比べて、転倒方向を確実に制御できることから安全性が高いなど、多くのメリットがあるということです。
解体作業を実施 ベステラ・本田豊社長
「安全かつ早く安くできるということで他の工法よりも優れている。(風車)倒してしまえば、地上で解体するだけなのでそういうところも優れている」
解体作業は9月末まで行われ、8基全てを撤去する予定だということです。