鹿児島県の新たな総合体育館を巡り、コスト削減のため当初の予定から1000席減らすとしていた観客席について、県は26日、議員向けの説明会でこれを元に戻すことを明らかにしました。

これにより現在488億円としている整備費がさらに膨らむ見通しとなりました。

県が鹿児島市のドルフィンポート跡地に整備を予定している新たな総合体育館は、設備工事費の高騰により、313億円としていた整備費が488億円まで膨らむ見通しが示されています。

県は当初、メインアリーナの観客席を1000席減らすコスト削減策を提案していましたが、削減効果の15億円に対して整備後の経済波及効果は毎年4億円減少すると試算され、県議会からは「元に戻した方がいい」との意見が出されていました。

県は26日、改めて新たな総合体育館の検討状況を説明し、観客席数の削減を取りやめ、元の8000席に戻すことを明らかにしました。

これにより整備費は現在の488億円からさらに膨らむ見通しです。

また、県は詳細な整備費を示すために、まずは9億300万円の設計費を計上した補正予算案を6月4日開会の県議会定例会で提案します。

柴立鉄平 県議
「年を追うごとにおそらく物価が上がると認識しているが、そこまで考慮しているのか」

鹿児島県スポーツ・コンベンションセンター整備課・西博夫課長
「なんらか必要な経費などが生じたら、改めて県議会に相談したいと考えている」

柴立鉄平 県議
「(時間がかかって費用が)2倍、3倍かかることを県民は気にしているので念頭に置いてほしい」

県の新たな総合体育館は2025年度中に工事事業者を決定し、8年後の2033年3月末に利用開始予定です。

鹿児島テレビ
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