長崎でスーパーを展開する「ジョイフルサンアルファ」が2025年7月、イオン九州に買収される。「ジョイフルサン」の屋号はそのまま、店舗もすべて継続されるという。
「開店以来お世話になっているスーパーが」
ジョイフルサンアルファは長崎市と西彼・時津町にあわせて9店舗を展開している。2025年7月、すべての株式が不動産業の「穴吹興産」から「イオン九州」に譲渡されることになった。

1959年創業のジョイフルサンは長年、地場スーパーとして親しまれてきた。買い物客は「ここの開店以来、お世話になっている」「魚とかが割ときれいで、きょうも刺身を買った」と話し、株式譲渡に驚いた様子だ。

ジョイフルサングループは2016年以降、不動産業の穴吹興産グループの傘下に入り、経営の立て直しを図ってきた。
しかし、仕入れ値や人件費の高騰など経営は厳しさを増していて、イオン九州への株式譲渡を決めたということだ。
長崎市内での顧客獲得につなげたいイオン九州
イオン九州は長崎市内で7店舗を展開しているが、福岡市の店舗数と比べると6分の1ほど。そこでジョイフルサンの地盤を生かしながら、商品の共同仕入れでコスト削減などを進め、事業の拡大や新規の顧客獲得につなげたい考えだ。

地域経済の専門家も、ジョイフルサンならではの品揃えに着目している。

長崎大学経済学部の山口純哉准教授は「非常に仕入れが特徴的で、全国の『え、そういうところのものがあるの?』というような物も置いていた。仕入れの形態をそのまま維持できるのかが気になるところ。
経営状況によっては店舗を更新するかどうかなど、経営判断が変わる可能性もあると指摘する。

イオン九州は、長崎県内9店舗すべてを継続して運営するとし、「ジョイフルサン」の屋号は残す方針で、従業員の雇用についても維持するということだ。
(テレビ長崎)