宮崎県新富町にある新田原基地所属のT−4練習機が愛知県で墜落した事故で、搭乗員2人の死亡が確認されました。
内倉航空幕僚長は「原因究明に努め、飛行の安全に万全を期したい」と述べました。

(内倉浩昭航空幕僚長)
「かけがいのない隊員を失いましたことは、痛恨の極みであります」

死亡が確認されたのは、新田原基地第305飛行隊の井岡拓路1等空尉(31歳)と網谷奨太2等空尉(29歳)の2人です。
2人が搭乗していたT−4練習機は、5月14日に愛知県犬山市の入鹿池に墜落。捜索で2人とみられる身体の一部が見つかり、DNA鑑定などが行われていました。

航空自衛隊によりますと、井岡さんは2019年2月、網谷さんは去年6月に305飛行隊に配属。飛行時間は井岡さんが約1170時間で「中堅・ベテラン」のパイロット、網谷さんは約480時間で「初級から中堅の間」だったということです。

(内倉浩昭航空幕僚長)
「2人とも非常に士気高く責任感旺盛で、そして向上心も高く、日々の飛行訓練やスクランブル待機等についていたと聞いております。原因究明に努めつつ、そして一層飛行の安全について万全を期してまいりたい」

自衛隊員の家族でつくる団体の関係者は「新富町で過ごしていた優秀なパイロットを失い残念」と取材に答えました。

(新富町自衛隊家族会 大西英二会長)
「本当に優秀だったということは私の知り合いのパイロットからも聞いておりますので惜しい。家族の方や新田原基地の隊員の方々のことなどを考えると、静かに見守ってやりたいというのが本音です」

新田原基地では5月22日からF−15戦闘機の訓練飛行を再開しています。
大嶋善勝基地司令は「この悲しみを二度と繰り返さないことを固く誓い、訓練及び任務に全力を尽くしてまいります」とコメントしています。

テレビ宮崎
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