福井県立大学のあわらキャンパスで、農業の生産から販売までを手がける人材の育成強化を目的とした施設「食農交流棟」がオープンし、22日に完成を記念する式典が開かれました。
  
県立大学あわらキャンパス内に新設された「食農交流棟」は、農業の生産から販売までを担う6次産業化を推進する人材の育成強化を目的に、総工費約1億円をかけて整備されました。
 
完成記念式典では、岩崎行玄学長が「農のジェネラリスト、そして地域に定着し福井の将来を担う人材育成に務めていく」と挨拶しました。
 
食農交流棟は、県立大学生物資源学部創造農学科の学生が商品開発や研究を行う実習場として利用します。木元久学科長は「元々、品種改良が盛んな学科ではあるが、品種を開発してもなかなか広まらないのが現状。若い人に期待している」と話していました。
 
真新しい施設では、学生がこれまでに開発した三年子らっきょう入りのドレッシングを使ったサラダや、越前白茎ごぼうの葉を使ったカステラ団子などを振る舞いました。
  
木元学科長は「人に出しておもてなしをするためにカウンターを設置した。実習室だけでは“つまみ食い”のようになってしまうので、人に出すところまでモノづくりをしてほしい」と期待を込めました。
   
創造農学科の課題の一つに、せっかく新しい商品を作っても大学の中だけにとどまってしまうことがあったということで、今回の食農交流棟の完成により、開発した商品を大学の外に出して広めていくきっかけになればと考えています。
  
学生は「キッチンもこれまでよりも広いので、いろんな人と一緒に試作ができると思う。ここでイベントを開催してカウンターを使って商品を提供できたらなと思う」と話していました。
  
県立大学創造農学科では今後、一般の人も利用できるイベントの開催も検討しています。

福井テレビ
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