6月22日に行われる東京都議会議員選挙の投開票まできょうであと1か月となりました。
各党は都議選後に控える参院選の前哨戦として国政選挙並みの態勢で臨む方針です。
都議選は6月13日に告示、22日に投開票の日程で行われ、都議会の定数127人に対し、22日現在、270人以上が出馬を検討しています。
今回の都議選のポイントは、政治とカネの逆風の自民党を含む小池都政の与党が過半数を確保できるか、国民民主党や石丸伸二代表の地域政党再生の道など議席を持たない政党・会派が議席をとるかです。
現在、第一党は30議席を持つ自民党、続いて都民ファーストの会、公明党、日本共産党、立憲民主党などとなっています。
自民党は政治資金パーティーをめぐる問題で、幹事長経験者の6人が非公認となるなど逆風が続く中で、第一党を維持できるかが焦点となりそうです。
都議会自民党の候補者は「たいへん厳しい状況だ。かなり議席を減らすのではないか」と話し、街頭演説ではこれまでの実績を有権者にアピールしていました。
小池知事が特別顧問を務め8年前の都議選で圧勝した都民ファーストの会は、4年前に議席を減らし第二党となっていますが、37人の候補者を擁立し今回の選挙で再び第一党を目指します。
SNSの動画では、子育て支援策を充実させた小池知事を「都民の義母」と呼ぶなど小池都政の実績をアピールしています。
候補者の都政報告会に小池知事が応援にかけつけると会場が沸く場面もみられました。
与党公明党は複数のベテラン議員が引退を迎え区議などの新人6人を擁立しました。
これまでの選挙ではいずれも全員当選を果たしており、今回も全員当選を目指します。
小池知事が候補者の応援に駆け付けるなど小池都政での政策を実現させてきた実績をアピールするとともに、家計を圧迫する物価高対策のさらなる拡充などを訴えています。
一方、都議会で野党の立場の共産党と立憲民主党は、候補者の調整を実現させるなど、都議会の「与党」過半数割れを狙っています。
立憲民主党の候補者は、街頭演説で自民党の政治とカネの問題を指摘、共産党の演説会でも政治とカネの問題で、自民党の説明は支離滅裂だとしてこのままでは終わらせないと訴えました。
今回の選挙には都議会に議席を持たない政党なども多くの選挙区に候補者を擁立する方針です。
去年の衆議院選挙で議席を大きく増やした国民民主党は、20人近くの候補者を擁立し都議会で初の議席を目指しています。
街頭演説の場に玉木代表が登場すると、立ち止まる人の数がふえており、都議会で議席を確保した場合、小池知事、都民ファーストの会と連携を図っていくことになりそうです。
都知事選で旋風を巻き起こした前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏率いる地域政党「再生の道」は42人が立候補を予定しています。
候補者を公開面接で選ぶなど今回もSNSをフル活用して選挙戦の準備を進めているだけでなく、駅で街頭演説するなど地上戦も行っています。
ある候補者は、政治を変えようという「石丸氏の呼びかけに応じた」と出馬に至った経緯を有権者に語っていました。
そのほか、1議席を持つ日本維新の会と生活者ネットワークも候補者を擁立し議席確保を目指しています。
また、都議会に議席のない、れいわ新選組、参政党、社民党もそれぞれ候補者の擁立を決めています。