北海道・札幌市の真駒内滝野霊園にある「頭大仏」が、安藤忠雄氏設計のユニークなデザインで外国人観光客に人気となっている。モアイ像や四季折々の風景も魅力で、年間約20万人以上という訪問者の8割が外国人だ。
頭大仏・モアイ像がSNS通じ海外でも話題に
丘の上からチラッと見えているのは、大仏の頭。その下には観光客の姿があった。

頭だけをひょっこりのぞかせた大仏を、熱心に撮影する外国人観光客の姿。
香港からの観光客:
ミステリー!

アメリカからの観光客:
大きい!かっこいい!面白いね!

北海道札幌市内の「霊園」に今、連日多くの訪日外国人が訪れ、大人気スポットになっていた。

正門をくぐり霊園に入ると、無数に並ぶ巨大な「モアイ像」がお出迎え。ここにも記念撮影をする多くの外国人の姿があった。

札幌市南区の公園墓地「真駒内滝野霊園」。敷地面積約180万㎡、東京ドーム約38個分の広さを誇る北海道最大級の霊園だ。
連日詰めかける外国人観光客のお目当てが、遠くからでもチラ見えする「頭大仏」だった。
アメリカからの観光客:
丘の中に収められた仏像はクール。自然の中に溶け込んでいる雰囲気が好き。
なぜ頭だけがはみ出しているのか。大仏に近づいてみた。
大仏を取り囲むドーム型の拝殿。その頂上部分に穴が空いていて、そこから頭がはみ出していた。

ロンドン在住の観光客:
トンネルを抜けるアプローチが素晴らしくて、空に向かって後光が差している様子に魅了されました。

この大仏が建立されたのは2006年。当初、囲いはなかった。観光名所となるきっかけは2016年。世界的建築家・安藤忠雄さん設計による大仏の頭がはみ出たユニークなデザインの「頭大仏殿」が完成したことだった。

大仏を取り囲むコンクリートの丘には土が盛られ、夏にはラベンダーが咲き誇り、冬は雪に覆われるなど、四季折々で変化する自然豊かな風景が話題となった。SNSなどを通じて口コミで海外に知れ渡り、年間で霊園に訪れる20万人以上のうち8割ほどが外国人だという。
増える外国人観光客にバス停名を変更
一方、霊園に墓参りに訪れた人からはこんな声もあった。

墓参りに来た人:
ちょっとマナーでね、ゴミの問題とか、空き缶がポンと置いてあったり。
実は4月、外国人観光客が増えた影響で、路線バスの霊園前のバス停の名前が変更された。
取材班:
バス停の名前が「頭大仏前」となっています。英語でも「ヒルオブザブッダ」と、分かりやすい名前になっています。
霊園の担当者は「最近、バス停を間違えて降りた外国のお客様が、道路の真ん中を歩いたりして
危険な場面が多く、墓地の管理者に迷惑がかかっている。間違いをなくす意味でバス停の名前を
変更した」などと説明している。
(「イット!」5月19日放送より)