石破首相は19日の参議院予算委員会で、米価高騰とコメの増産をめぐり、農家への所得補償を否定せず、経営努力をする農家への補償に前向きな姿勢を示した。立憲民主党の打越さく良議員の質問に対して答えた。
打越氏は石破首相への質疑で、「所得補償を価格の形成のところでやるのではなく、財政支出が必要、直接支払いによって行わなければならない」と指摘し、石破首相にコメ農家への所得補償に関する認識を質した。
これに対し、石破首相は「本当に努力をしてコストを下げられた方、いかにして食味を上げていくかという努力をされた方々が農業経営が行き詰まることがないような、支払い、補償を行うことは認められるべきことではないか」として、経営努力をする米農家への所得補償について肯定的な考えを示した。
一方で、「のべつまくなしに全て補償するという考え方は、本当にコメ作りを強くすることになるだろうか」と全てのコメ農家への所得補償の効果に懐疑的な姿勢を示した。
その上で、「私は所得補償を否定しているものでは全くない。どういう方々に対して、納税者のお金を使って補償をしていくことが日本の農業の可能性を広げることになるか」と述べ、「徹底した議論を行う機会」だと強調した。