あす13日(火)から季節先取りの暖気が流れ込み、全国的に最高気温25℃以上の夏日続出、30℃以上の真夏日の所も。さらに15日(木)ごろから、まだ梅雨入りをしていない沖縄を飛び越えて前線が本州付近に停滞。

暑さの質が「カラッ」から「ムシッ」に変わり、「梅雨型熱中症」に注意が必要だ。

 東京都心は夏日連続記録更新か

東京都心では13日(火)以降は夏日が続き、5月の連続夏日記録である10日連続(2024年5月21日~30日)を、更新する可能性がある。

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18日(日)以降も、関東~沖縄は、この時期としては10年に一度レベルのかなりの高温になる可能性があるとして、12日(月)に気象庁は「高温に関する早期天候情報」を発表した。

注意が必要なのは、気温だけでなく湿度も高くなることだ。14日(水)までは比較的乾いた空気に覆われ「カラッとした暑さ」だが、15日(木)からは湿度が高く「ムシッとした暑さ」に変わる。

原因は、「太平洋高気圧の強まり」と「前線の位置」だ。

沖縄を飛び越えて本州付近に前線が停滞

今週は夏の太平洋高気圧が徐々に勢力を強め、前線が本州付近に停滞しやすくなる見込みだ。今シーズン、沖縄や奄美はまだ梅雨入りしていないが、沖縄を飛び越えて、本州付近で梅雨のような、ぐずついた天気が続く予想だ。

梅雨入りの平年は、沖縄は5月10日頃、奄美は5月12日頃、九州南部は5月30日頃。沖縄より九州南部が先に梅雨入りしたのは、1963年と1976年の2回しかない。

ちなみに、関東甲信の梅雨入りの平年は6月7日頃。今週後半からの雨で梅雨入りはないが、九州~関東で「梅雨のはしり」となりそうだ。

20日(火)頃からは、前線が再び沖縄付近まで南下するため、このタイミングで沖縄は梅雨入りとなりそうだ。

「梅雨型熱中症」に注意

今週後半からは、気温と湿度が高くなるため熱中症リスク「大」。気温がそれほど高くなくても、湿度が高いと熱中症リスクは高くなるため「梅雨型熱中症」に注意が必要だ。

洗濯物が乾きにくい日は、私たちの体も汗が蒸発しにくく、体温調節がうまくいかない状態となる。同じ気温でも、湿度が60%の日と80%の日では、体感温度が大きく異なる。

例えば、気温が26℃でも湿度が85%あれば、熱中症「警戒」領域となるため注意が必要だ。

まだ、暑さに体が慣れていない時期。普段から入浴やウォーキングなどで汗をかいて、早めに暑さに慣れる「暑熱順化」を心掛けたい。
【執筆:日本気象協会・福富里香気象予報士】

フジテレビ気象センター
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最新の気象・防災情報や、「なぜそういったことが起こるのか?」現象の背景を徹底解説。フジテレビ気象センターに所属する気象予報士9人の他、日本気象協会、ウェザーマップとも連携し、天気を味方につけて毎日が楽しくなる情報や、つい誰かに話したくなるような情報などお届けします。