テロ事件を契機にインドとパキスタンの軍事衝突が激化する中、岩屋外相は9日、パキスタンのダール外相と約35分間、電話会談を行った。岩屋外相が閣議後の会見で明らかにした。
電話会談で岩屋外相は、「テロはいかなる理由によっても正当化できない。あらゆる形態のテロ行為を断固として非難する」と強調し、「カシミールで発生したテロ事件についても、公正な調査と犯罪者の処罰が必要だ」と述べた。
また、インドとパキスタンでそれぞれ子どもを含む民間人の犠牲が生じていることについて、「大変痛ましく思う。さらなる報復の応酬を招き、エスカレートすることを強く懸念している」と伝えた。
その上で岩屋外相は、「我が国としては、南アジアの平和と安定のために、インドとパキスタン双方が自制して、対話を通じて事態を安定化することを引き続き求めていく」と強調した。
岩屋外相は、パキスタンのダール外相との会談に先立ち、7日、インドのジャイシャンカル外相と約15分間、電話会談した。この中で、テロの犠牲者に哀悼の意を表し、負傷者への見舞いの言葉を伝えたほか、「テロはいかなる理由によっても正当化できず、あらゆる形態のテロ行為を断固として非難する」と伝えていた。