福井市内などで美術品販売の「がくぶち屋」などを経営していた石川県能美市の「ひろた美術」が、金沢地裁小松支部から破産手続きの開始決定を受けたことが分かりました。
民間の調査会社・帝国データバンクによりますと、1938年創業のひろた美術は1985年に法人化された美術品の小売り業者で、金沢市内のほか福井市内でも「がくぶち屋」を経営していました。
美術品の販売に加えカルチャー教室や画廊の運営なども手掛け、ピーク時の96年7月期には約3億4300万円の売り上げを計上していました。
しかし、新型コロナ感染拡大以降、顧客が急激に減少し、2020年12月期には売り上げが約8600万円にとどまりました。その後も業況は改善せず、2023年12月期には約530万円の損失を計上。代表の高齢化に後継者の不在が重なったことから事業の継続を断念し、2024年12月末までに事業を停止していました。
負債は金融債務を中心に債権者約79人に対し、約1億8200万円です。
