乳児が感染すると死亡するおそれもある「百日咳」の新規感染者数が4月末の時点で、5週連続で過去最多となる中、島根県と鳥取県も増加傾向にあり、県などが注意を呼び掛けています。
百日咳は、咳が長引くのが特徴で、子どもを中心に感染し、乳児がかかった場合は重症化して死亡するおそれもあります。
国立健康危機管理研究機構によりますと、4月27日までの1週間で報告された全国の感染者数は、前の週から290人以上増え、およそ1.15倍の2176人に上り、5週連続で過去最多を更新しました。
都道府県別では、東京都と福岡県が142人で最も多く、次いで新潟県となっています。
こうした中、島根県の感染者数は4月の累計が82人に、また2025年の累計は138人で、2018年からの記録ではすでに最多を更新しています。
鳥取県の感染者数は4月の累計が116人で、特に県東部と西部で10歳前後を中心に患者が増加。2025年の累計は262人に上っていて、大幅に増加し、2018年以降では最多となった2024年の年間患者数382人を上回るペースになっています。
百日咳の患者数は、コロナ禍の感染症対策もあり2020年から減少していましたが、コロナ禍明けで対策が緩くなったこともあり増加に転じています。
県などは改めて感染拡大予防策などにあたるよう呼びかけています。