OHKのカメラが収めた岡山・香川の懐かしの映像で、ふるさとの歴史を振り返ります。今回は1982年(昭和57年)5月6日に放送された、岡山市の映像です。
岡山市北区中山下の電電公社(当時)岡山電話局ビルが解体されることになりました。この日のニュースでは、1934年9月の室戸台風で浸水被害にあった時の様子を紹介しています。
当時働いていた人は取材に対し、機械の一部が水に浸かったことや、半地下にあった電力室への浸水を防ぐために、ふとんをドアの外に集めて浸水を防いだと証言していました。台風の記憶を後世に伝えるため、電話局の外壁には浸水の高さを示す標識が設置されていました。
電話局の建物は取り壊された後、駐車場などになりましたが、その後、この場所には店舗やオフィスが入る「NTTクレド岡山ビル」が1999年3月にオープンしました。高さ100メートルのビルは当時、岡山県内で最も高いビルで、オープン日には約3000人が列を作りました。
室戸台風の洪水浸水線の標識は、この年の9月21日’(室戸台風が岡山に接近した同じ日)に新しくできたビルの外壁に再び設置されています。