高校生が探究学習の一環で、アメリカや広島など国の内外でしたフィールドワークの報告会が、県立長崎東中学・高校で開かれました。
長崎東中学校の3年生と、長崎東高校の全校生徒あわせて820人が、8組のフィールドワークの報告に耳を傾けました。
長崎東高校では特に高度な探究学習をしている生徒32人を選抜し、2024年度、アメリカや広島などに派遣しました。
医療に関心を持つこちらのグループは、ベトナムにある長崎大学熱帯医学研究所の拠点を訪ね、水質と感染症の関係を調査しました。
生徒の報告
「ベトナムではこの薬剤耐性菌(薬が効きにくい細菌)が多く見られるため、日本に比べ感染症が多いのです」
こちらのグループは、沖縄で2024年10月に実施された遺骨収集のボランティアに加わりました。
生徒の報告
「活動中、私たちはなんと、日本兵の『認識票』を発見しました」
沖縄本島最南端の海岸で見つけた認識票には、兵士が所属する部隊や個人の特定につながる数字が刻まれていました。
今も続く戦争の爪痕や沖縄の歴史、米軍基地の現状に触れた生徒たちは「課題は複雑で、全ての人たちが納得することがどれだけ難しいか認識した」と報告しました。
生徒の報告
「唯一の答えとして、正しいことは沖縄を、日本を二度と戦場にしないことだと思います。この言葉を胸に刻みこれからも成長を続けていきたいです」
報告した生徒は言葉の違いに苦労したものの、「自分の思いを伝えたい」という熱い気持ちも大切だったと振り返っていました。