スーパーでの価格が5kgで5000円超とコメ不足が続く中、岡山県倉敷市の作陽学園高校柔道部の寮では、夕食で1人あたりが食べるコメの量がパック3個に制限され、体作りが困難に。成長期の柔道部員たちは満足に食べられず、監督によるとパフォーマンスにも影響しており、非常に苦しい状況だという。
5kg5000円超…解消されないコメ不足
柔道部員:
いただきます!

夕食どき、育ち盛りの柔道部員たちから切実な声が聞こえてきた。
柔道部員:
少ない…
取材班:
もっと食べたい?
柔道部員:
食べたいです。
柔道部員:
普通におかわりしていたのが、急になくなって…
おかわりができなくなり、お米の量はパックご飯3個に制限された。そんな事態に陥った要因は、備蓄米放出後も解消されることのないコメ不足。
神奈川県横浜市にあるスーパーセルシオ和田町店では、これまでにない事態が発生している。

取材班:
お米がずらっと並んでいますが、いずれも値段を見てみますと5000円というのが並んでいますね。5kg5000円という値札ばかりです。
5月1日から、一部の特売品を除く全ての商品を5kg税込み5000円を超える値段で販売しているという。
スーパーセルシオ和田町店 食品バイヤー・久保田浩二さん:
うちは取引している問屋さん自体が備蓄米の入荷のない問屋さんなので、安いお米は入荷していない状況です。
強豪柔道部もご飯制限で体作りピンチ
そして、高校の寮生活にも思わぬ余波が及んでいる。

岡山県倉敷市にある作陽学園高校の柔道部は、県予選20連覇中の強豪。強さの源のひとつが食生活。寮生活を送る部員は2007年の取材時も、練習後には漫画のようなコメのドカ盛りを食べ、力をつけていた。
しかし30日、改めて食堂を訪れてみると、あのドカ盛りは姿を消し、なぜか部員たちはパックご飯を手にしていた。

実は今回のコメ不足を受け、1人あたりの食べるコメの量が厳格化されたのだ。夕食はパックご飯3個分480gとなっていて、ぱっと見はそれなりの量にも見えるが、体重158kgの部員にとってはこれまでの半分にも満たないという。
柔道部員:
普段はご飯は1kg…
柔道部員:
(パックご飯)3パックは全然足りないです。
作陽学園高校柔道部・川野一道監督:
競技的にパフォーマンスを上げようと思った時に、どうしてもお米をおかわりして体を大きくすることが必須なので、非常に苦しい状況というのが正直なところです。
(「イット!」5月1日放送より)