高級眼鏡ブランドの「金子眼鏡」などを展開する鯖江市のジャパンアイウェアホールディングスが、後継者問題に悩む同じ鯖江市内の眼鏡加工会社を子会社化しました。
グループ化により、眼鏡王国鯖江の高い技術力が事業承継という形で受け継がれることになります。
        
ジャパンアイウェアホールディングスが子会社するのは、鯖江市でチタンフレームなどのメッキ加工を行っている眼鏡加工会社「ハンズ」です。1日に鯖江市内で成約式が行われ、両社の代表出席のもと企業の譲渡が成立しました。
 
ハンズ・橋本幸信社長:
「仕事をつないでもらえることに非常に安堵している。今後新たに仕事を増やしていくためには、大きな大きな力が必要。傘下に入ることで大きく育っていくことを願っている」
  
ハンズの橋本社長は68歳で、会社を任せる後継者はおらず、成長に不可欠な設備投資を行う資金力も、従業員11人という中小企業では限界があったといいます。
 
一方で「メイドイン鯖江」の眼鏡にこだわるジャパンアイウェアホールディングスは、眼鏡フレームの一貫生産体制の整備を進めていて、高いメッキ技術を持つ「ハンズ」を子会社化するメリットは大きいと話します。
  
ジャパンアイウェアホールディングス・金子真也代表:
「メッキは眼鏡業界でも違ったカテゴリーで、わが社の製造・加工の延長線上にない。高品質な眼鏡における市場競争の中では、これまでの延長線上では勝ち抜けない」
 
生産工程が細かく分かれ中小・零細企業が多い鯖江の眼鏡産業において、今回のグループ化が、産地の生き残りや成長に有効な一手となるのか注目されます。
   
ジャパンアイウェアホールディングスでは、積極的な設備投資でハンズのメッキ加工技術や生産性のさらなる向上を図りたいとしています。

福井テレビ
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