北海道東部の弟子屈町に激震。
川湯温泉の活性化の目玉として期待されていた宿泊施設の建設計画から星野リゾートが撤退する意向を町に伝えていたことがわかった。
「予定地はすでに整備が進められていますが、星野リゾートは町に撤退する意向を伝えたということです」(沼田海征記者)
川湯温泉の活性化に黄色信号か?
「地域全体がよくなるようなアプローチをさせていただきたい」(星野リゾートの星野佳路代表、2023年)
2年前、星野リゾートと弟子屈町、環境省は川湯温泉の廃ホテル跡地に星野リゾートが高級ブランドのホテル「界テシカガ」を2026年をめどに開業すると発表した。
これは環境省がインバウンドをはじめとした観光客の誘致のために始めたプロジェクトの一環で、2023年度、町もキャンプ場やテラスなど、施設整備を盛り込んだ「マスタープラン」を策定し整備を進めてきた。

しかし、4月に入り町の担当者宛に星野リゾートから撤退する意向のメールが届いたということだ。
「突然のことで非常に困惑している」(弟子屈町の関係者)
町によると、星野リゾートは「マスタープラン」の進め方に不備があるということだ。

ピーク時より宿泊客が減少
川湯温泉はピーク時の1991年度は17軒の宿泊施設があり、56万人の宿泊客がいたが、2024年度、施設は7軒、宿泊客も約7万人まで減少。
観光地としての再生は急務で、星野リゾート進出が地域再生のカギを握っていたと言っても過言ではない。
「いい温泉郷なのに(撤退となれば)残念」(観光客)
「今まで下降線をたどっていたので、にぎわいをみせるようになることに期待していた」(飲食店の関係者)

星野リゾートはUHBの取材に「現時点で何も話せることはない」としている。
町は5月1日に、国と星野リゾートの3者で協議し、星野リゾートの意向を聞くとしている。
