備蓄米が福井県内スーパーの店頭に並び始めてから約2週間が経ちました。スーパーを取材すると、売れ行きは好調で、同じ銘柄が短期間にこれほど売れることは県のブランド米「いちほまれ」が登場した時以来だということです。ただ、備蓄米が好調の裏で例年にない、ある傾向も出始めていました。
福井市にあるAコープやしろ店。
小川一樹記者:
「こちらの店では先週木曜に備蓄米5キロ150袋を入荷したということですが、売り場を見ると一袋も並んでいません」
この店舗では4月10日に入荷した備蓄米の県産ハナエチゼン5キロ100袋が、15日の午前中には完売に。17日には150袋に増やし入荷しましたが、5日後にはすべて売れたということです。価格は税込み3434円で、1人2袋までという条件付きでの販売ですが、好調な売れ行きに店も驚いています。
Aコープやしろ店・山上剛副店長:
「びっくりするくらい、1日20~30袋売れている。これほど売れるのは『いちほまれ』が出た時以来で、同じ銘柄がこれほど売れるのはあまりない」
ただ、備蓄米の売れ行きが好調な一方で「コシヒカリやいちほまれの売れ行きが鈍くなっている」と山上副店長は話します。「客からも、普段はコシヒカリだが、安いからハナエチゼンにするという声も聞く」
実際に客に話を聞くと「高いから、先日は備蓄米を買った」という人もいれば「高い。高いけどいちほまれ買っている」という人も。
県内にある5つのAコープ全店の備蓄米の仕入れの管理をしている山上さんによると、小浜店や三国店などでも同様に販売は好調で、5店舗合わせて1週間に500から600袋のペースで売れているということです。
やしろ店では24日、備蓄米の県産ハナエチゼン5キロ150袋が新たに入荷される予定で、今後も毎週同じペースで仕入れる見込みとしています。