JA福井県は17日、40代の男性職員が顧客の共済年金を無断で解約し、払い戻し金を着服していたと発表しました。
 
着服が判明したのは、JA福井県春江支店に勤務する渉外担当の40代の男性職員です。JA福井県によりますと、男性職員は坂井支店に勤務していた2022年11月8日、友人関係にあった被害者の共済年金の契約を、契約者を装って解約手続きを行いました。その後、被害者の口座には解約払い戻し金12万8000円が入金されましたが、それを被害者から預かっていたキャッシュカードを使って出金していました。
 
男性職員はJA側の聞き取りに対し、被害者からキャッシュカードを預かり口座への入金を代行するうちに被害者と連絡が取れなくなったことから、契約を失効させないために掛け金の立て替えをするようになったと話しています。また、被害者との間には金銭の貸し借りがあり、共済年金の立て替え分と合わせて回収するため、被害者の口座から解約払い戻し金を無断で出金したと説明しているということです。
 
着服は、2025年2月26日に被害者から、共済年金の契約状況がウェブサイトで確認できないと問い合わせがあったことから判明しました。
 
JA福井県は、被害者に改めて解約手続きをしてもらったうえで全額を返金し、男性職員から全額を回収しましたが、刑事告訴も検討しているということです。
 
男性職員の処分については今後、決定するとしています。また、職員に対してコンプライアンス研修の実施やキャッシュカードの預かりを禁止する旨を周知するなどし、再発防止に努めるとしています。

福井テレビ
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