「(別れ際に)泣かれました」。赤ちゃんの号泣が響く保育施設。親子の別れは新しい世界への第一歩だ。
親元を離れる0歳児たちが「新しい世界のドア」開く瞬間
2025年4月8日、高知市の事業所内保育施設「Bebe びすた」で、0歳児たちが慣らし保育に挑戦した。

社会人の新生活や小学校の新学期がスタートする中、赤ちゃんたちも親元を離れて新たな一歩を踏み出す季節となった。

午前9時、施設にやってきた赤ちゃんとお母さん。初めて1時間、お母さんと離れて過ごす慣らし保育が始まった。別れ際、赤ちゃんは激しく泣き叫び、その声が施設内に響き渡った。

ある保護者は「ずっと1年くらい一緒にいただけあって寂しくもあるんですけど、新しい世界のドアがパッと開くときだと思うので、頑張れって気持ちで見送りたいと思います」と語った。
泣き疲れておねんね…泣き声と笑顔が交錯する1時間
慣らし保育は、園児が新しい環境に慣れるために一定期間、短時間の通園をすることだ。環境の変化による強いストレスでの急な不調を防ぐ重要な役割がある。
「Bebe びすた」では、この春入園した0歳の赤ちゃん5人が慣らし保育で1時間、親元を離れて過ごした。赤ちゃんたちの反応はさまざまだった。

多くの赤ちゃんは泣き続け、中には出口に向かって逃げ出そうとする子もいた。保育士たちは気分転換に外へ連れ出したが、外でも泣き続けていた。

一方で、泣かずに「わたしはだいじょうぶ」とばかりに落ち着いている赤ちゃんも。時間が経つにつれ、お友達とおもちゃで遊んだりして少しずつ慣れてきた様子も見られた。

しかし、突然母親のことを思い出して号泣する場面もあった。泣き疲れた赤ちゃんたちは、やがておねんねの時間を迎えた。
お母さんと再会でほっと一息 ゆっくり慣れていこうね
保育士7年目の横山波瑠香さんは「初めて親と離れると思うので、ここが家とは違う第二の安心できる場になればいいなという思いで保育をしたい」と語った。

待ちに待ったお迎えの時間。やっとお母さんと再会した赤ちゃんたちの表情は、安堵感に満ちていた。

0歳児クラスの慣らし保育は、徐々に時間を長くしていきながら2週間ほど行う。その後、通常保育に切り替えていく予定だ。
(高知さんさんテレビ)