4月20日に投票が行われる松江市長選挙、現職に新人2人が挑む構図で、三つ巴の選挙戦となっています。投票まであと4日、選挙戦も終盤を迎える中、3人の候補の訴えを”AI”を使って分析、重点を置く訴えをまとめました。
松江市長選挙に立候補しているのは、届け出順に、無所属の新人で会社役員の中澄政彦さん(37)、無所属で2期目を目指す現職の上定昭仁さん(52)、共産党の新人で党県委員会副委員長の村穂江利子さん(56)の3人です。
告示日の4月13日、3人の候補はそれぞれ「第一声」を上げました。
有権者に向けた各候補の最初のメッセージに何が込められているのか、「第一声」の内容を”AI”で分析、そこで使われた言葉の出現頻度やつながりを基に、それぞれの候補者が何を重点に訴えているのか探りました。
中澄政彦候補:
外からの目、内からの目、両方を持っています。その強みを生かし課題を解決すれば、この街はもっともっと良くなると確信しております。
無所属の新人、中澄政彦さん。特定の支持母体を持たず、独自の選挙戦を展開しています。
中澄さんの第一声で、約6分間の演説で繰り返し使われたのは「透明性」、「情報開示」といった言葉。今の市政では情報開示が不足し、透明性が確保されていないと批判。無所属の市長や市議が政党とつながる今の政治のあり方についても疑問を投げかけました。
中澄政彦候補:
市政の透明化、それをまずしてから松江をどうするか。介護や医療や物流などのインフラの担い手がいなくなってしまうと本当にサービスの継続が困難になってしまったりとか、そういう未来になりかねないので、それのために市としてどう手を打つか、そういったところをしっかりと訴えていきたいです。
上定昭仁候補:
全国のみならず、世界でも最先端の取り組みを進めるトップランナーとなることを本気で目指してまいります。この松江市、まだまだ変わります。
無所属で2期目を目指す、現職の上定昭仁さん。自民、公明の推薦を受けています。
島根県庁前での第一声は約9分間、「切り開く」、「誇れる」といった言葉が頻繁に聞かれました。
1期4年の成果を強調する中で、1期目に進めた人口減少、少子高齢化対策を引き続き推し進め、未来を「切り開き」、松江を「誇れる」街にしたいと訴えました。
上定昭仁候補:
例えば、松江の中心市街地においては、松江駅前や総合体育館の周辺エリアについて、今後再開発を進める計画があったり、松江全体がまた発展すべく、バランスよく政策を進めてきたつもりです。その全体についてご評価いただくとともに、全体を争点として取り上げていただき、各地域の発展をいかに導いていくかについて論戦を交わすことができたらと思います。
村穂江利子候補:
松江市政、上定市政の4年間は、一言で言うなら”冷たい市政”です。この雨よりも冷たい。この冷たい政治を変えたい。
共産党の新人、村穂江利子さん。党の事務所前で上げた第一声は約5分間、繰り返し使われたのは「市政」と「原発」。今の市政を「冷たい市政」と批判。給食費の値上げ抑制や介護保険料の引き下げなど、市民の生活支援に直結する施策の実現を訴えました。また、全国で唯一県庁所在地に立地する島根原発の再稼働に反対する立場も鮮明にしました。
村穂江利子候補:
暮らし、物価高騰対策、それと原発。市長の権限で止めることはできますし、避難することができないという避難計画に対しての不安というのは、私たちのやっているアンケートにも実効性がないという人が大多数でしたので。
松江市長選挙は20日に投票が行われ、即日開票されます。