愛知県長久手市の愛・地球博記念公園にある「ジブリパーク」では、至る所にジブリの世界観が楽しめるような工夫が散りばめられていて、公園を訪れる人を楽しませています。ジブリパークが目指す姿について、宮崎吾朗監督に聞きました。
■手押しポンプで風呂に水を…「サツキとメイの家」で昔の暮らしを体験
2005年、長久手市の愛・地球博記念公園にある「ジブリパーク」に、愛知万博のパビリオンとして「サツキとメイの家」が建てられました。実際に住むことができる昭和初期の住宅を、昔ながらの建て方で作っています。

4月1日、万博20周年のイベントとして、宮崎吾朗監督も参加し、県内の小学生が昭和30年代の暮らしを体験しました。
子供たちは、薪を割ってかまどで炊き、熱々のご飯を食べたり…。

手押しポンプを使ってお風呂に水を入れたりして、昔の暮らしを楽しんでいました。

子供たち:
(楽しかったのは)まき割り。
アツくて煙のにおいもして、ワクワクした。
映画で見ていたのが、(実際に)行けて楽しかった。

宮崎吾朗監督:
なんか興味もって「これなんだろう?」って、「やりたいやりたい」ってやるのが一番いい事じゃないかと思う。どうやって建てられたのかとか、勉強的な事を知ってくださいってことじゃなくて、なにか楽しい一日があって、記憶の向こう側にちょっとあるっていうのを、ちょっとだけでも知ってもらうといいかなと思う。
■宮崎吾朗監督「『公園が楽しい』って言ってもらえるのはすごくいいこと」
ジブリパークが開園した2022年11月以降、愛・地球博記念公園の来園者数は大幅に増えました。5つのエリアが揃った2024年はおよそ283万人が訪れ、海外からの観光客も増えています。

制作の指揮をした宮崎吾朗監督が、当初から描いていたジブリパークのイメージとは…。
宮崎吾朗監督:
アトラクションに乗るために行くっていうテーマパークじゃなくて、どっちかというと公園で遊ぶ感覚。公園で遊ぶ感覚の延長にあるテーマパーク的な何か、そういうものができないかなと思ってずっとやっていたんですよね。歩くことによって実は満足感が増す。やってない日も「公園が楽しい」って言っていただけるのはすごくいいこと。「お金使わなかったけど、ジブリパーク面白かった」と言ってもらえるのが一番うれしいかもしれない」

東海テレビでは、ジブリパークの情報を発信する番組「また、会えたね!ジブリパーク」を毎週月曜夜に放送しています。

宮崎吾朗監督:
いろんな意味があると思うんですよね。昔見た映画の面影がパークに行ったらあったっていうことで「また会えたね」かもしれないし。普段、自分が気が付いていない楽しみ方がなんかあるんだ、みたいな。そういう意味での再会かもしれないし。また切り口っていろいろあるのかなと思うんです。
(東海テレビ)