福井県大野市の国道158号で3月に発生した大規模な土砂崩れの影響で、岐阜県郡上市への一部区間で通行止めとなっています。発生から約1カ月が経ち、行楽シーズンを前に、地域のレジャーにも影響が及んでいます。
田島嘉晃アナウンサー:
「大野市を走る国道158号です。約1カ月前の土砂崩れ発生の影響で、現在も通行止めが続いています。中京圏から訪れるレジャー客への影響が懸念されています」
3月18日に岐阜県境の大野市上半原で斜面が崩落した影響で、岐阜と大野をつなぐ福井の東の玄関口である国道158号は18.5キロにわたって通行止めに。発生から約1カ月が経ちましたが復旧の見通しは立っていません。
通行止め区間内にある九頭竜湖には毎年、ゴールデンウイーク前から9月まで県内外から多くの釣り客が訪れます。ところが、今シーズンは通行止めのため、釣り客が九頭竜湖に入れないのが現状です。
奥越漁業協同組合・藤原秀揮副組合長:
「九頭竜ダム湖を生業にしているが、そこまで行けない状況だし、観光客は岐阜県からも入ってこられない」
地元の奥越漁業協同組合によると、九頭竜湖の釣り客はヤマメ、イワナなどの遊魚券の収入の半分を占めている大事な収入源です。そこで「通行止めの場所を変えようとしている。九頭竜湖までは自由に来られるように努力している」といいます。
奥越土木事務所によると、奥越漁協の要請を受け、ゴールデンウイーク前までには通行止めの箇所を短くし、九頭竜湖まで通れるようにするということです。
現在、通行止めの区間には食事が楽しめるドライブインや湖畔でサップなどが楽しめるキャンプ場があり、訪れるレジャー客の復活も期待されています。
奥越漁業協同組合の藤原秀揮副組合長は「これから九頭竜湖畔、和泉地区はサクラも咲いてきて、新緑の時期に向かう。現場の復旧は遅れると思うが、う回路が通れば岐阜県からも問題なく入って来られるので期待している」と話します。
福井県の杉本知事は「一日も早くう回路を整備することが大事。非常に大きな土砂崩れなので、本復旧は年単位でかかる可能性がある」との見解を示しています。
奥越土木事務所は、う回路の建設を夏休み前までに完了する予定としています。