福井市中心部から2キロほど離れたところにある足羽山。標高117メートルと低く車で上がれ、カフェや動物園、博物館などがそろっていて市民の憩いの場となっている。その足羽山に4月10日、新たにカフェがオープンした。食を通じて足羽山の魅力を発信し、市内の周遊観光につなげたいと第三セクターのまちづくり福井が手掛けた。
テラスからはパノラマビュー
新たにオープンしたのは、足羽山の山頂付近にある招魂社の鳥居をくぐった右手にある「足羽山テラスBIZAN ZEKU(ビザン・ゼクー)」。

“五感で感じる四季のストーリー”をコンセプトにカフェだった店舗をリノベーション。店内には37席があり、パノラマビューが楽しめる大きな窓やテラスからは、森林の景観を生かした非日常的な空間を楽しむことができる。

おすすめは石窯ピザ
店のおすすめメニューは石窯で焼き上げるピザ。国産のスギやヒノキなどのペレット燃料を用いて石窯で焼き上げるため、ほんのり木の香りが漂う。県産のはちみつを使った「クアトロフォルマッジ」やミディトマト「越のルビー」を使ったマルゲリータなど、地場産の食材がふんだんに使われている。
今後は養蜂もスタートする予定で、自家製のはちみつを使ったメニューも提供することにしている。

まちづくり福井の担当者は「視覚、嗅覚、聴覚といった五感でこの空間や足羽山を満喫して欲しい」と話す。足羽山には福井市の花、アジサイがたくさん植えられていて、梅雨時期には景観を彩る。これに着想を得た薄紫色のゼリーがのった「紫陽花ぷりん」や、全国一の消費額を誇る県民のソウルフード「厚揚げ」をのせたカレーなど、メニューには福井の魅力が詰まっている。

まちづくり福井は、福井市内を流れる足羽川のほとりではカフェ併設のアクティビティの拠点を、福井駅近くの商店街では複合商業施設を手掛けていて、それらの施設と合わせてまちなかの周遊につながればと考えている。
